ECBのターミナルレートの上方修正が相次ぐ=NY為替
きょうのNY為替市場はドル買いが強まり、ユーロドルは再び1.05ドル台に下落している。パウエルFRB議長の上院での議会証言が行われており、市場にはタカ派な雰囲気が広がっている。きょうの下げで21日線に上値を抑えられた格好となっており、ユーロドルの上値は依然として重い。目先の下値サポートは1.05ドル台前半が意識される。
市場からは、ECBのターミナルレート(最終到達点)予想の上方修正が相次いでおり、中銀預金金利を3.75%まで引き上げるとの見方が増えている。消費者物価指数(HICP)を始め、このところのユーロ圏の経済指標が強めの内容が相次いで発表され、加えてECB理事からのタカ派なレトリックが相まって、市場は利上げ期待を強めている模様。短期金融市場では4.00%を少し下回る水準まで織り込む動きも出ている。
ただ、3月のECB理事会では0.50%ポイントの大幅利上げが確実視されているものの、5月以降については、見方が分かれている。利上げペースを緩めるとの予想も少なくはなく、夏の終わりまでに0.25%ポイントずつ計3回の利上げが続くと見込んでいるようだ。一方、利下げについては来年の下期と予想。
なお、ECBの現在の中銀預金金利は2.50%。
EUR/USD 1.0577 EUR/JPY 144.80 EUR/GBP 0.8918
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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