ドル買い継続、英インフレの伸び鈍化でポンドドル下落=ロンドン為替概況
ドル買い継続、英インフレの伸び鈍化でポンドドル下落=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル買いが継続。特にポンドドルの下落がドル高に寄与している。朝方に発表された英消費者物価指数の伸びが前年比+10.1%と前回および市場予想を下回ったことがポンド売りを誘った。ポンドドルは1.21台半ばから1.20台後半へと軟化している。対円では161円台後半から161円割れ水準へと下落、対ユーロでもポンド売りが進行している。市場では英利上げ継続に関して欧州ほどの継続性には確信を持てなくなっているようだ。ユーロドルは1.0700付近まで売りが先行したが、1.07台前半で下げ渋り。ドル円は東京午前の132.50台を安値にその後は堅調な動き。ロンドン時間には高値を133.49近辺まで伸ばし、その後も高値圏揉み合いとなっている。前日の米消費者物価指数発表後のドル高の地合いには目立った変化はみられていない。クロス円はまちまち。ユーロ円が一時143円台乗せと堅調なのに対し、ポンド円は161円台割れへと軟調。ドル買い基調のなかで、ポンド安が目立つ展開となっている。
ドル円は133円台前半での取引。東京午前につけた132.55近辺を安値に、その後は買いが再燃している。ロンドン序盤には133.49近辺と前日からの高値を更新した。その後も133円台前半に高止まりしている。前日の米消費者物価指数発表後のドル買いとともに、日銀新総裁案に指名された植田氏が当面の緩和継続姿勢に言及したこともドル円の下支えとなっている。
ユーロドルは1.07台前半での取引。ロンドン朝方に1.0700近辺まで安値を広げたが、その後は対ポンドでの買い圧力で1.0730台まで買い戻され揉み合いに。ユーロ円はドル円とともに買われ、ロンドン序盤に143.16近辺まで高値を伸ばした。足元では143円をやや下回る水準と上昇一服。対ポンドでは堅調な動きを続けている。12月ユーロ圏鉱工業生産は前月比、前年比ともにマイナスに転じた。12月ユーロ圏貿易収支は季節調整済で181億ユーロと赤字幅が拡大した。ただ、いずれもに目立ったユーロ売り反応はみられなかった。
ポンドドルは1.20台後半での取引。英消費者物価指数の伸びが鈍化したことを受けて1.2150付近から1.20台後半へと下落。足元では安値を1.2066近辺まで広げてきている。ポンド円は161円後半から161円台割れまで下落したあと、161円台半ばで上値を抑えられている。その後、再び安値を160.95近辺に広げた。ユーロポンドは0.8820付近から0.8880付近へと上昇。全般にポンド売りの流れが続いている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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