パウエル発言を控えて神経質な取引、ドル円131円台後半=ロンドン為替概況
パウエル発言を控えて神経質な取引、ドル円131円台後半=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、売買が交錯している。ドル買い・円買いの動きで取引を開始。ドル円は132.30付近が重くなると132円台割れから一時131.70レベルまで安値を広げた。クロス円も軟調で、ユーロ円は142円近辺が重くなると一時141.17近辺まで下落。ポンド円は159.50付近が重くなると、一時158.13近辺まで下落。円買いとともに、ドル買いも先行。ユーロドルは1.0740付近から一時1.0697レベルまで下押し。ポンドドルは1.2050付近から一時1.1987レベルまで下押し。その後はユーロドルは1.0735近辺、ポンドドルは1.2040近辺まで反発した。ただ、反発力は限定的で、先週後半からのドル高の流れには目立った変化はみられていない。ロンドン時間には、NY午後のパウエル米FRB議長のインタビューを控えて神経質な値動きを示している。パウエル議長は、利上げの先行きが見えてきたとの印象を与えるのか。もしくは、米雇用統計の強さに警戒感を示すのか。市場では様々な思惑が交錯しているようだ。
ドル円は131円台後半での取引。前日NY市場で132.90付近まで買われたあとは、上値重く推移している。先週後半からの急ピッチな上昇に調整売りが入っている。ロンドン朝方には132円台前半へと軟化。ロンドン序盤はいったんドル買いの動きをみせたが、すぐに売りが強まっている。132円台割れから安値を131.70近辺まで広げた。特段のリスク回避の動きはみられないものの、クロス円も下げており円安調整の一面もうかがえた。
ユーロドルは1.07台前半での取引。前日NY市場で1.07台後半から前半へと軟化したあと、東京市場では1.07台前半でやや下げ渋りとなった。ロンドン序盤にはドル買いの動きが先行、安値を1.0697近辺まで広げた。その後は1.07台前半に戻している。ユーロ円は142円台前半からじり安の動きとなった後、ロンドン時間に入ると売りが強まった。142円台割れから141.17近辺まで安値を広げた。対ポンドではややユーロ買いが入っている。12月ドイツ鉱工業生産は予想以上の落ち込みを示した。ECBインフレ期待調査では今後3年後の消費者インフレ期待は2.9%から3%へ上昇した。いずれにも特段の反応はみせていない。
ポンドドルは1.20付近での取引。東京市場で1.20台前半から1.2058近辺まで下げ渋ったあと、ロンドン勢は売りで参入。一時1.1987レベルまで下値を広げた。その後は売買が交錯しているが、足元では再び1.20台割れと軟調。ポンド円は東京市場で159円台前半から半ばで揉み合ったあと、ロンドン時間には売りに押されている。159円台割れから安値を158.13近辺まで広げている。ユーロポンドは買いが優勢。0.8910付近から1.8930台へと小高い。1月英ハリファックス住宅価格は前月比横ばいと、低下が一服した。ただ、ハリファックスによると、生活費と金利の上昇による家計所得の圧迫が、住宅市場の鈍化につながっている、23年もこの傾向は続くだろうと悲観的な見方を示していた。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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