ドル売りが再燃、ドル円は日銀新体制に関する報道で134円台に=ロンドン為替概況
ドル売りが再燃、ドル円は日銀新体制に関する報道で134円台に=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル売りが再燃している。前日のNY市場では米消費者物価指数の伸び鈍化を受けて、ドル売りが強まった経緯がある。東京市場では米FOMCの結果発表を控えて様子見ムードが広がったが、ロンドン時間に入ると再びドル売りが入っている。なかでもドル円の下げが目立っている。日銀が新体制で来年中にも金融政策の点検・検証行う可能性との報道に反応し、135円台前半から一時134.54近辺まで急落、前日安値を下回った。クロス円も総じて円買いに押されている。一方、ユーロドルやポンドドルなどは日銀関連報道の前からじり高の動きとなっており、ドル売り圧力も根強い。ユーロドルは1.06台前半での揉み合いを上放れると1.0672近辺に高値を更新、前日高値にほぼ並んだ。ポンドドルも1.23台半ばでの取引から1.2404近辺まで買われている。朝方に発表された英消費者物価指数は前年比+10.7%と前回や予想値を下回った。ただ、ポンド売りの動きは続かなかった。また、あすのECB理事会を控えて関係者から今後3年間はインフレ率が目標の2%を上回って推移するとの新たな見通しが示唆されていた。また、QT計画の概略についても発表されるという。
ドル円は134円台後半での取引。135円台前半での揉み合いからロンドン時間に入ると下放れている。日銀が新体制で来年中にも金融政策の点検・検証行う可能性との報道が流れると一気に135円台割れから134.54近辺まで下落。前日安値を更新した。その後、135円台を回復する場面があったが、売り圧力は強く134円台後半に押し戻されている。米債利回りの低下が一服する一方で、欧州株や米株先物は上値を抑えられている。
ユーロドルは1.06台半ばでの取引。1.06台前半での揉み合いを上放れると、高値を1.0672近辺に伸ばしている。一方、ユーロ円は144円を挟む揉み合いから下抜けると、一時143.50近辺まで下落。ドル売りと円買いの動きにユーロ相場は交錯している。対ポンドでは売買が交錯し、揉み合いとなっている。
ポンドドルは1.23台後半での取引。1.23台半ばでの揉み合いを上放れ、一時1.2404近辺に高値を伸ばした。ただ、前日の米CPI後の高値には届いていない。ポンド円は167円台半ばを中心とした揉み合いから下放れると166.88近辺まで下落している。ユーロ相場と同様にドル安と円高に挟まれた値動き。ユーロポンドは0.86を挟んで上下動しており、方向性に欠けている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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