方向感に欠ける揉み合い、米消費者物価指数の発表待ちで=ロンドン為替概況
方向感に欠ける揉み合い、米消費者物価指数の発表待ちで=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、方向感に欠ける取引が続いている。NY朝方に発表される米消費者物価指数の内容を見極めたいとのムードが強い。ドル相場の手がかりとなる米10年債利回りは3.58%台から3.61%付近での上下動を繰り返している。欧州株や米株先物・時間外取引は前日の米株高を受けて底堅く推移している。ドル円は137.30近辺まで下げたあとは137.80近辺まで反発。その後はレンジ内に落ち着いている。ユーロドルは1.0560近辺まで上昇したあとは、1.0530近辺へと軟化。ただ、前日からのレンジ内での推移。ポンドドルは1.23台に乗せる場面があったが、上値は重く1.2250割れ水準まで一時下落。その後はレンジ内に戻している。クロス円はユーロ円が145円挟み、ポンド円は168.50付近から169円台乗せで下に往って来い。朝方に発表された英雇用統計は雇用増、賃金上昇とポンド買い材料ではあったが、買いは続かなかった。英中銀金融安定化報告では、来年の金融圧力の高まりを警戒も、金融危機時よりはしっかりとした状況であるとした。独ZEW景況感指数は前回から改善したが、10カ月連続でのマイナス圏だった。
ドル円は137円台半ばでの取引。前日海外市場で買われたあとは、米消費者物価指数の発表待ちで高止まりとなっている。東京午後に137.97近辺まで上昇、ロンドン序盤に137.32近辺まで下落。その後はレンジ内にとどまっている。
ユーロドルは1.05台前半での取引。ロンドン序盤に1.0561近辺まで買われたあとは、1.0528近辺までの下落。ユーロ円は145.35近辺まで一時上昇も、その後は144.82近辺まで反落。やや上値重く推移している。ユーロポンドではユーロ買いから売りへと転じている。いずれも前日からの取引水準を踏襲しており、方向性に欠けている。独ZEW景況感指数の改善には反応薄だった。
ポンドドルは1.22台後半での取引。ロンドン朝方に1.2303近辺まで買われたあとは、1.2249近辺まで反落。その後は再び反発と振幅。ポンド円も169.28近辺を高値に一時168.50近辺まで下落。その後再び169円台乗せと下に往って来い。ユーロポンドは0.86台乗せへと買われるも、0.8570付近まで反落。朝方に発表された英雇用統計は雇用増が予想以上に増加、賃金も伸び率加速とポンド買い材料だったが、一時的な動きにとどまった。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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