ドル売り優勢、株式堅調でリスク警戒のドル買い巻き戻される=ロンドン為替概況
ドル売り優勢、株式堅調でリスク警戒のドル買い巻き戻される=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、ドル売りが優勢。欧州株、米株先物・時間外取引がいずれも堅調に推移しており、リスク警戒のドル買いが巻き戻されている。また、米債利回りが低下したことが、ドル売り圧力となっている。株高の背景には、中国の新型コロナ感染拡大もきょうは死亡者の報道がでていないこと、原油相場の反発などが指摘される。イースター休暇を控えて、一方向への動きが続きにくい面もありそうだ。ドル円は142円付近が重くなると、141.10近辺まで下落。ユーロドルは1.0250付近での揉み合いを上放れると1.0290近辺まで買われた。ポンドドルは1.1820台でサポートされると一時1.1884近辺に高値を伸ばしている。クロス円は上値重く推移。ドル円の下落スピードが速く、ユーロ円は145.60付近から一時145円台割れ、ポンド円は168円付近から167.35近辺まで下押しされた。ECB高官からの発言が相次いだが、12月利上げ幅についての明言は避けられている。ホルツマン・オーストリア中銀総裁は、現時点でのデータではとの前置きをつけて75bp利上げを支持していた。OECD世界経済見通しでは来年は成長鈍化もリセッションには至らずとの中心シナリオを据えていた。
ドル円は141円台前半での取引。東京午後にやや買われて142円ちょうど付近をつけたが、その後は売りの流れを形成。ロンドン序盤に141円台前半へと下落、足元では安値を141.10近辺まで広げてきている。米債利回り低下が重石となるとともに、欧州株高などがリスク警戒のドル買いに調整を促した。
ユーロドルは1.02台後半での取引。1.0250付近での揉み合いを上放れると一時1.0290近辺まで上昇。その後も高止まり。ユーロ円は逆に売られており、145.60付近から一時145円台割れとなった。対ポンドではユーロ買い先行も、すぐに押し戻されるなど方向性を欠いた動き。一連のECB高官発言では、12月理事会での利上げ幅についての明言が避けられた。タカ派のホルツマン総裁が、現時点との条件付きで、75bp利上げを支持としていた。
ポンドドルは1.18台後半での取引。1.1820台でサポートされると、一時1.18984近辺まで買われた。その後も下げは1.1850付近までと下押しは限定的。ポンド円は上値重く推移。168円付近から一時167.35近辺まで下落。その後は167円台半ばから後半で推移している。ユーロポンドは買い先行も0.8680付近で上値を抑えられると、0.8650台まで反落。上下動も方向性に欠けている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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