ドル売り広がる、米生産者物価指数発表控えて米債利回り低下=ロンドン為替概況
ドル売り広がる、米生産者物価指数発表控えて米債利回り低下=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、ドル売りが広がっている。米生産者物価指数の発表をこのあとのNY時間に控えるなかで、米10年債利回りが一時3.80%台まで低下したことに反応。市場では、先週の米消費者物価指数の伸び鈍化が強烈なドル売り反応を巻き起こしたことが想起されている面もあるようだ。このところのドル売りの流れを受けてユーロドルは1.04台前半、ポンドドルは1.18台後半へ一段と買われている。ドル円は東京市場で140円台後半まで買われたが、ロンドン朝方には一転して下落、安値を139.05近辺まで広げている。米株先物が時間外取引で反発、欧州株もやや買いが優勢。この日発表された11月ドイツZEW景況感指数は予想以上に改善した。ただ、引き続きマイナス圏は脱却できず。ZEWによると、今回の改善は早期のインフレ鈍化期待が影響しているという。G20では習主席と西側諸国首脳との会談が相次いでいる。政治的な対立を封印し、経済優先ムードが醸し出されているようだ。
ドル円は139円台前半での取引。東京午後につけた140.62近辺を高値にその後は上値重く推移。ロンドン朝方には米債利回りの低下とともに売りが強まった。140円台割れから一気に139円台前半まで下落。その後は139円台半ばで売買が交錯したが、足元では再び139.05近辺まで安値を広げている。米生産者物価指数の発表を控えて、ドル売り圧力が優勢。
ユーロドルは1.04台前半での取引。東京市場での1.03台前半での揉み合いを上抜けると、一気に1.04台に乗せた。1.04付近で売買が交錯したあと、再び1.0437近辺まで高値を伸ばしている。ユーロ円は145円を挟んで振幅。ドル売り主導の展開となるなかで、ドル円の値動きとの兼ね合いで動いた印象。144円台後半から145円台前半で方向性の見えにくい展開。序盤には145.36近辺に本日高値を伸ばしている。対ポンドではややユーロ買いが優勢。独ZEW景況感指数が予想外の改善をみせていた。
ポンドドルは1.18台後半での取引。東京市場での1.17台半ばでの揉み合いを上抜けると、1.18台に乗せている。1.1850手前で売りに押される場面もあったが、再び買われて高値を1.1880台に伸ばしてきている。ポンド円はユーロ円と同様に165円を挟んでの振幅が続いている。朝方に165.56近辺まで高値を伸ばしたが、その後は164.50付近まで反落。再び165円台に乗せている。ユーロポンドは0.87台後半から一時0.88台乗せ。その後は0.87台後半での推移と、ややポンド売りの動き。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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