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FX/為替「ドル/円、20日線回復で短期調整は一巡」 外為トゥデイ 2022年10月31日号

マネ育チャンネル 

外為トゥデイ

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2022年10月31日9時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼28日(金)の為替相場
(1):豪PPI 統計開始以来最高の伸び
(2):日銀 金融政策の現状維持を決定
(3):黒田日銀総裁 定例会見
(4):独7-9月期GDP 予想に反して増加
(5):米9月PCE(前月比) 予想上回る

▼28日(金)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:148円台回復に向けた展開/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

28日(金)の為替相場

期間:28日(金)午前6時10分~29日(土)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):豪PPI 統計開始以来最高の伸び

豪7-9月期生産者物価指数は前年比+6.4%と4-6月期の+5.6%から加速して1998年の統計開始以来、最も高い伸びとなった。

(2):日銀 金融政策の現状維持を決定

日銀は金融政策の現状維持を全員一致で決定。声明では「新型コロナウイルス感染症の影響を注視し、企業等の資金繰り支援と金融市場の安定維持に努めるとともに、必要があれば、躊躇なく追加的な金融緩和措置を講じる」と再表明した。政策金利についても「現在の長短金利の水準、または、それを下回る水準で推移することを想定している」とした。また、2022年度の物価見通しを前回の+2.3%から+2.9%に引き上げた。23年度も+1.4%から+1.6%に上方修正したが、目標の2%を超える水準には定着しないとの見通しを示した。日銀の大規模金融緩和の長期化観測による円売りと、予想通りの緩和維持による出尽くしの円買いが交錯した。

(3):黒田日銀総裁 定例会見

黒田日銀総裁は定例会見で「最近の円安は急速かつ一方的で、経済にとってマイナス」と円安をけん制しつつも、金融政策については「今すぐ利上げ・出口が来るとは考えていない」と述べて大規模緩和を維持する姿勢を強調した。その後日銀は11月の長期国債買い入れ計画で、超長期ゾーンの買い入れ回数を従来より増やすと発表。市場では改めて円売りが優勢となった。

(4):独7-9月期GDP 予想に反して増加

独7-9月期国内総生産(GDP)・速報値は前期比+0.3%と予想(-0.2%)に反して増加。4-6月期(+0.1%)から伸びが加速した。独経済は底堅さを維持しているとの見方からユーロの買戻しが優勢となった。その後に発表された独10月消費者物価指数(CPI)・速報値は前年比+10.4%と、前月の+10.0%から加速し、予想(+10.1%)を上回った。欧州連合(EU)基準の10月CPIも前年比+11.6%と予想(+10.9%)を上回る伸びとなった。

(5):米9月PCE(前月比) 予想上回る

米9月個人消費支出(PCE)は前月比+0.6%と予想(+0.4%)を上回って伸びた。同PCE物価指数(デフレーター)は前年比+6.2%と予想(+6.3%)を下回ったが、伸び率は前月から横ばいであった。変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアPCEデフレーターも前年比+5.1%と予想(+5.2%)を下回ったが、前月の+4.9%から伸びが加速した。需要の底堅さと物価上昇圧力の広がりが示されたことで、米連邦公開市場委員会(FOMC)が11月の会合で再び大幅利上げを行うとの見方が改めて強まった。

28日(金)の株・債券・商品市場

外為注文情報

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【情報提供:外為どっとコム】

  • ※ 「外為注文情報」とは、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況を確認できるツールのことを指します。
  • ※また、高機能チャート(無料)では「取引分析」 を選択することで、チャート上に注文情報の表示が可能です。
  • ※ 尚、この外為注文情報は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家自身でなさるようお願い致します。

 

本日の見通し

ドル/円の見通し:148円台回復に向けた展開

28日のドル/円は終値ベースで約0.8%上昇した。日銀は大規模金融緩和の継続を決めた上に、11月の長期国債買い入れ増額を発表。米10年債利回りが4%台を回復する中で日米金融政策の方向性の違いを意識したドル買い・円売りが優勢となり、一時147.86円前後まで上昇した。この上昇により4日連続陰線引けを回避。前々日に下抜けた20日移動平均線を上回って引けたことで、短期調整の動きが一巡した可能性が高まっている。

本日は148円台回復に向けた展開が見込まれる。もっとも、本日は月末最終日であり、市場には明日から始まる米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を見極めたいとのムードが広がりやすい。また、149円台は政府・日銀による円買い介入が警戒される水準だ。本日のところは大幅にドル高・円安が進む公算は小さいだろう。

注目の経済指標:ユーロ圏7-9月期GDP・速報値

注目のイベント:日本 介入実績

※時間は日本時間での表示になります。
※「注目の経済指標」「注目のイベント」は注目度が高い順に「◎」「○」「無印」で表示しております。
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。

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執筆者 マネ育チャンネル

執筆者 : マネ育チャンネル|外為どっとコム

マネーを育てよう!をテーマに、外為どっとコム総合研究所に所属する研究員が執筆するオリジナルレポートのほか豪華講師陣の貴重なFXレポート、個人投資家や著名投資家のインタビュー記事など、バラエティ豊かな情報を配信しています。為替トレンドに合わせた特集記事やFX初心者でも安心の学習コンテンツを用意しており、個人投資家の取引技能の向上に寄与すべく活動しています。

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