リスク回避のドル買い強まる ドル円は145円台回復=NY為替概況

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 きょうのNY為替市場はドル買いが優勢となり、ドル円は145円台を回復した。米株式市場でダウ平均が一時400ドル超まで下げ幅を拡大するなど、リスク回避の雰囲気がドル買いを誘発した。目先は財務省による為替介入後の高値145.30円が上値メドとして意識される。

 きょうはカシュカリ・ミネアポリス連銀総裁の講演が伝わっていたが、「政策スタンス変更のハードルは非常に高い」と述べていた。エバンス・シカゴ連銀総裁も来年春までに政策金利は4.50-4.75%への上昇を予想している。今週も複数のFOMC委員の発言が伝わっていたが、いずれもタカ派姿勢を堅持していることを強調し、市場で観測が出ている、来年の利下げ期待も否定している。

 週前半に発表になった米経済指標が弱い内容だったことで、FRBのタカ派姿勢が緩むのではとの期待から、ドルは戻り売りが活発に出ていたが、明日の米雇用統計を前にリスク回避のドル買いが再び広がりつつある。

 ドルは週前半の下落から回復しており、特に明日の米雇用統計の発表前後にかけて、さらに回復する可能性もあるとの指摘も出ている。市場が期待しているドル下落トレンドは維持できなくなりつつあり、市場はFRBの利上げペース鈍化に大きく意識を傾ける準備がまだできていないという。また、米雇用統計はドルを一段と引き上げる可能性があるとも指摘した。

 現段階で非農業部門雇用者数(NFP)が25万人増、失業率は3.7%と低水準が見込まれている。予想通りであれば、FRBのタカ派姿勢を正当化する内容と思われるが、米雇用統計ばかりは予想が当たらない指標としても有名。

 ユーロドルは戻り売りが優勢となり、0.97ドル台に下落。21日線を再び割り込む展開が見られている。9月28日から10月4日までの上昇波のフィボナッチ38.2%戻しが0.9815ドル付近、50%戻しが0.9760ドル付近に来ており、目先の下値メドとして意識される。

 エネルギー危機を背景に欧州で厳しい冬が予想されることから、ユーロは回復に苦戦する可能性があるとの指摘は根強い。ユーロドルがパリティ(1.00ドル)を超えるレベルまで持続的に回復するには、FRBがタカ派スタンスを転換することへの期待に市場がより積極的になるか、リスク資産を持続的に支援する他の要因によってのみ駆動されるかもしれないという。ユーロドルは今年の残りの期間に0.90-0.95ドル水準まで下落し、そのレンジでもみ合う可能性もあるという。

 ポンドドルは一本調子の下げを演じた。ロンドン時間の1.13ドル台半ばから、NY時間に入ると一時1.11ドル台前半まで下落し、再び21日線を下回っている。

 トラス英首相が前日の保守党大会での演説で、財政政策のさらなる変更への期待を弱めた。トラス首相はきのう、所得税の最高税率引き下げ計画を撤回することは確認したが、他の減税計画は進めると明言した。

 一部からは、財政をさらに引き締めなければ、英国債は売られ、利回りは急上昇し、すでに弱い英経済成長の見通しがさらに損なわれることになるとの指摘も出ている。ポンドの最近の不安定な値動きからも、弱気トレンドが再開される可能性があるという。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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執筆者 : MINKABU PRESS

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