英景気後退懸念によるポンド安は利上げ期待によって相殺=NY為替
きょうの為替市場はドル売りが優勢となる中で、ポンドドルも一時1.21ドル台に買い戻されている。本日の21日線は1.2035ドル付近に来ており、その水準はサポートされている格好。先週の英中銀金融政策委員会(MPC)を受けてポンド安の動きが見られていたが、いまのところ7月中旬以降のリバウンド相場はかろうじて維持されている状況のようだ。
先週のMPCでは、インフレが10月に13.3%まで上昇するとの見通しが示され、委員の投票行動も0.25%ポイントの利上げ主張が1名しかいなかった。MPC自体はタカ派な雰囲気だったが、同時に5四半期連続の景気後退予想を示したことがポンドにとって、ネガティブ・サプライズとなっていた。
ただ一部からは、英中銀が9月に再び0.50%ポイントの大幅利上げを実施するとの見通しがポンドの下値をサポートしているとの指摘が出ている。その9月の大幅利上げの見立てが正しければ、政策金利は2.25%まで上昇するが、それに裏打ちされたポンドをどう扱えばよいのか投資家も迷っており、更なる下値攻めに躊躇も見られるという。
GBP/USD 1.2097 GBP/JPY 162.95 EUR/GBP 0.8440
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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