ユーロの強気派は賢く柔軟に対応する必要=NY為替
きょうも市場はリスク回避の雰囲気が続く中で、為替市場はドル買いが優勢となり、ユーロドルは再び1.12ドル台に下落している。21日線を下放れる動きが強まっており、12月下旬から1月初めにサポートされた1.12ドル台後半の水準に顔合わせしている。下値警戒感を高める展開が見られているが、目先は12月安値の1.12ドル台前半の水準が下値サポートとして意識される。
いまのところユーロの強気派は賢く柔軟に対応する必要があるとの声も聞かれる。今週はユーロが守勢に回る展開となっているが、リスク回避的な環境では理に適う動きだという。前日は米株式市場でダウ平均が1000ドル超の急落からプラスに反発して終え、リバウンド期待を高めるサインが形成されたにもかかわらず、リスク回避の雰囲気は一向に収まっていない。本日のダウ平均は一時800ドル超下落する場面が見られた。
ユーロのキャリートレードの巻き戻しがない限り、こうしたリスク回避の動きが出たときにユーロは反発することはないという。今月初めには実需の動きがユーロを支えていた。しかし、ウクライナ情勢がその勢いをあっさりと後退させ、貿易上の確信に疑問を投げかけている。米国は東欧のNATO軍を強化するため、必要に応じて8500人もの部隊を配備する警戒態勢に入っている。この地域で軍事的エスカレーションが高まれば、エネルギー不足が続くユーロ圏経済は大打撃を受けることになり、最悪のシナリオも警戒されるという。
EUR/USD 1.1276 EUR/JPY 128.46 EUR/GBP 0.8364
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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