【これからの見通し】ドル円の戻り歩調はどこまで続くのか、次のメドは155円
【これからの見通し】ドル円の戻り歩調はどこまで続くのか、次のメドは155円
ドル円やクロス円の戻り歩調が強まっている。ドル円は、先週末の米雇用統計が弱含んだことで一時151.86近辺まで下落した後は、153円付近で先週末の取引を終えた。昨日は154円付近へと一段高。そして、本日の東京市場では154.60台に高値を伸ばしている。クロス円も同様に円安の流れを形成している。
米雇用統計の結果を受けて、米利下げ観測がやや前倒しされており、株式市場の活況につながっている。リスク選好的な円安の面が指摘される。また、円安進行は政府・日銀の介入警戒感につながっているが、イエレン米財務長官が平時の介入実施について釘を刺しており、連続介入はやや困難との雰囲気も醸成されてきているようだ。初回覆面介入時の高値160.17レベルから、先週末米雇用統計後の安値151.86レベルの半値水準が156円近辺となっている。また、その前に38.2%戻しが155円付近に位置している。これらの心理的水準が目先のメドとなりそうだ。
この後の海外市場で発表される経済指標は、フランス経常収支・貿易収支(3月)、ユーロ圏小売売上高(3月)、英建設業PMI(購買担当者景気指数)(4月)、カナダIvey購買部協会指数(4月)など。比較的小粒の指標群にとどまっている。
発言イベント関連では、デコス・スペイン中銀総裁、ナーゲル独連銀総裁、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁などの講演や討論会参加が予定されている。先週の米雇用統計結果を踏まえた、カシュカリ総裁の見解に注目したい。その他では、米3年債入札(580億ドル)が実施される。米企業決算では、ウォルト・ディズニーが注目される。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。