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MPC後にポンド売り進む、量的緩和前回と同じ8対1での維持にやや失望感

見通し 

MPC後にポンド売り進む、量的緩和前回と同じ8対1での維持にやや失望感

ドル円は東京午前に高値更新も、その後は利益確定売りなどに押される。
下がると買いが出る流れに。

【東京市場】一時上値を更新

 午前中はしっかりの展開が続いた。ドル円は前日の高値をわずかながら更新する111円11銭を付ける場面が見られた。
 マイナス圏でスタートした日経平均が切り返しを見せ、安値から180円ほど上昇してプラス圏を回復したことなどもドル円を支える材料となった。
 しかし、上値進行はそこまで。111円台でのドル買い円売りには慎重姿勢が見られ、調整が入る展開に。午後に入って日経平均がマイナス圏に沈む中で、NY午後からのもみ合いの中で短期的に下値を支える格好となっていた110円90銭を割り込んでポジション調整の動きが広がり、110円80銭前後まで値を落とす動きを見せた。

【ロンドン市場】英中銀は8対1

 英中銀金融政策会合(MPC)は政策金利、資産買い入れ枠ともに現状維持。
買い入れ枠はホールデン・チーフエコノミストが縮小を主張して8対1と前回と同じ結果に。
インフレ進行などを受けて、ブリハ委員など一部タカ派委員が同調する可能性が意識されていた分
発表後はポンド売りの動きに。
ポンドドルは1.3980前後かr1.3910割れまで急落。戻りも鈍く、その後1.3890前後までと
1.39台を割り込む動きに。ポンドドル、ユーロポンドでもポンド売りの動きが目立った。

 ドル円は110円台後半での推移が続いた。

【NY市場】序盤にドル売り円買いも続かず

 ドル円は序盤に111円の重さを嫌気した短期筋の売りなどから110円70銭割れまで下落も、
直ぐに値を戻して110円90銭台を付ける動きに。
ロンドンフィキシングに絡んだ実需のドル買いなどが支えとなった。

 MPC後のポンド売り基調が継続。
市場は前向きな姿勢への変化を強く期待していたとみられ、短期金融市場での利上げ時期見通しが
MPC前の2022年6月から8月に後退。
ポンドドルはMPC後の下げ局面での1.3890前後を割り込み1.3889を付ける動きも。
もっともその後は少し値を戻し、1.39台をしっかり回復したことで短期筋の買いが入り
1.3939前後まで。

【本日の見通し】ドル円は堅調地合い維持

 ドル高円安基調が継続。
111円台での買いには慎重姿勢が見られるが
米株の上昇もあって、リスク選好の流れが続いており、
ドル円、クロス円ともに下値はしっかりか。

 ユーロやポンドに対するドル買いの動きもあって、ドル自体もしっかりで
ドル円は110円台後半でのレンジを中心に上値を意識する展開。

 注目は21時半の米PCEデフレータ。
テーパリング開始に向けて米物価動向への注目度が高まっている。
10日のCPIが前年比5%と強く出た後だけに、
インフレターゲットの対象であるPCEデフレータがどこまで強めに出るか。
代替品の扱いなどでCPIよりPCEの方が低く出やすいこともあり、予想は3.9%となっているが、
PCEの方が全体に占める割合の高い、医療費や不動産関連費用の上昇が目立っていることもあり
予想を超える結果も。この場合テーパリング開始に期待からの株安がどこまで進むか。
短期的にはドル買い材料も、株安を巻き込んでの円買いの勢いが勝る可能性も。

【本日の戦略】押し目買い

 押し目買いの流れ。
米PCEデフレータ次第では111円台回復も十分にありそう。
ただ突っ込んだ買いは避けたい。
下がったところを丁寧に拾う。
デイトレも基本は同じで、少し早めからの買いも、待っての買いという流れは同じという印象。
110円台半ば割れでいったんストップで様子見に。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

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《6/24 木曜日》
   ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  110.96  1.1926  132.32
高値  111.12  1.1956  132.58
安値  110.69  1.1918  132.12
終値  110.87  1.1932  132.28
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《6/24 木曜日の主要株式指数》
日経  28875.23 +0.34
DOW   34196.82 +322.58
S&P    4266.49 +24.65
Nasdaq  14369.71 +97.98
FTSE   7109.97 +35.91
DAX   15589.23 +132.84
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《6/24 木曜日の商品市場》
NY原油先物8月限(WTI)(終値)
1バレル=73.30(+0.22 +0.30%)
NY金先物8月限(COMEX)(終値)
1オンス=1776.70(-6.70 -0.38%)
+—+—+—+—+—+—+—+—+-
《6/24 木曜日に発表された主な経済指標》

【ユーロ圏】
ドイツIfo景況感指数(6月)17:00
結果 101.8
予想 100.7 前回 99.2

【南アフリカ】
生産者物価指数(5月)18:30
結果 0.4%
予想 0.3% 前回 0.7%(前月比)
結果 7.4%
予想 7.4% 前回 6.7%(前年比)

【英国】
英中銀政策金利(6月)20:00
結果 0.1%
予想 0.1% 前回 0.1%(英中銀政策金利)
結果 8950.0億ポンド
予想 8950.0億ポンド 前回 8950.0億ポンド(英中銀資産購入目標)

※資産買入枠は、英国債8750億ポンドと社債200億ポンドの合計額 

【米国】
実質GDP(確報値)(2021年第1四半期)21:30
結果 6.4%
予想 6.4% 前回 6.4%(実質GDP)
結果 11.4%
予想 11.4% 前回 11.3%(個人消費)
結果 4.3%
予想 4.3% 前回 4.3%(GDPデフレータ)
結果 2.5%
予想 2.5% 前回 2.5%(PCEコアデフレータ)

新規失業保険申請件数(06/13 – 06/19)21:30
結果 41.1万件
予想 38.0万件 前回 41.8万件(41.2万件から修正)(前週比)
結果 339.0万件
予想 346.0万件 前回 353.4万件(351.8万件から修正)(継続受給者数)

耐久財受注(速報値)(5月)21:30
結果 2.3%
予想 2.8% 前回 -0.8%(-1.3%から修正)(前月比)
結果 0.3%
予想 0.7% 前回 1.7%(1.0%から修正)(コア・前月比)

卸売在庫(速報値)(5月)21:30
結果 1.1%
予想 0.8% 前回 1.0%(0.8%から修正)(前月比)

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《6/24 木曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》
【ユーロ圏】
*ECB月報
第1四半期のマイナス成長のあと、ユーロ圏経済は徐々に再開している。
パンデミック状況の改善、ワクチン接種の進展が背景。
パンデミックの期間中に良好な資金調達条件を維持すること不可欠。
不透明感を減少させ、信頼感を高めることで、経済活動を支援し、中期的な物価安定に寄与。
ユーロ圏の成長見通しに関するリスクはおおむね均衡。

*シュナーベルECB専務理事
現在のユーロ圏経済は変曲点にある。
危機の経済的影響は継続する。
インフレは労働市場のスラックが縮小するまで安定しない。
ECBの政策金利は実効下限にはないが、それに近い。

【日本】
*政府月例経済報告
景気の総括判断を据え置き、2カ月連続。
「依然として厳しい状況にある中、持ち直しの動きが続いているものの、一部で弱さが増している」
住宅建設を上方修正。
「おおむね横ばい」から「底堅い動き」に。
貿易・サービス収支
「黒字」から「おおむね均衡」へと変更。
国内企業物価
「緩やかに上昇」から「上昇している」へと変更。

【英国】
*英中銀
8対1で現行の債券買い入れ措置継続を決定。
下向きの経済リスクは緩和されてきている。
ホールデン委員が資産購入枠の減額を主張。
インフレは一時的に3%を上回る見込み。
政策金利据え置きは9対0で決定。
賃金上昇の基調はおおむねコロナ以前の水準に。
英労働市場の見通しには幾分かの不透明感がある。
拙速な引き締め措置で景気回復を損ねることは間違いだ。

【米国】
*バーキン・リッチモンド連銀総裁
最近みられるインフレ圧力は第4四半期には緩和するとみている。
物価上昇の大部分は供給が動き出せば抑制されよう。

*米7年債入札結果
最高落札利回り 1.264%(WI:1.267%)
応札倍率    2.36倍(前回:2.41倍)

*ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁
金融政策は公平に回復させることを支援。
米経済は良好だが、雇用は落ち込んでいる。
公平な労働力構築はFRBの重要な責務。
公平な労働力は永続的な回復のために必要。
大幅な成長は多くの問題を解決する。

*バーキン・リッチモンド連銀総裁
最近のインフレ圧力は第4四半期には緩和見込む。
物価上昇の大部分は供給が動き出せば抑制される。

*ウィリアムズNY連銀総裁
今はFRBの政策を正常化すべき時ではない。
インフレ率は来年2%前後に低下する。
急速な経済再開がボトルネックと賃金上昇を招いている。
経済活動再開は想定より速いペースで進んでいる。
インフレ見通しを極めて注意深く見守っている。

*ブラード・セントルイス連銀総裁
予想の範囲ではインフレは2%を優に超えると予想。
新たなリスクはインフレが上向きにサプライズし続ける可能性があること。
指標は労働市場が非常にタイトなことを示唆。
インフレ(PCE)は2022年に2.5%を予想。
自身の金利見通し(ドット・プロット)は2022年末の利上げ。
住宅価格上昇をより懸念するようになった。
不動産担保証券市場にFRBが必要とは思わない。
しばらくは世界のサプライチェーンはひっ迫。
米国では生産性を向上させる機会。
高い生産性は米国を偉大な地位に据える。

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《本日予定されている主な経済指標》

【NZ】
貿易収支(5月)7:45
予想 N/A 前回 3.88億NZドル

【英国】
GfK消費者信頼感調査(6月)8:01
予想 -7.0 前回 -9.0

【シンガポール】
鉱工業生産(5月)14:00
予想 -0.5% 前回 1.0%(前月比)
予想 24.1% 前回 2.1%(前年比)

【ユーロ圏】
ドイツGfk消費者信頼感(7月)15:00
予想 -4.0 前回 -7.0

【米国】
PCEデフレータ(5月)21:30
予想 3.9% 前回 3.6%(前年比)

PCEコアデフレータ(5月)21:30
予想 3.4% 前回 3.1%(前年比)

個人支出(5月)21:30
予想 0.4% 前回 0.5%(前月比)

個人所得(5月)21:30
予想 -2.5% 前回 -13.1%(前月比)

ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値(6月) 23:00
予想 86.5 前回 86.4
 
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執筆者 山岡和雅

執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長

1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員

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