ドル円は108円台に下落 インフレ期待は高いがFRBの慎重姿勢に警戒=NY為替
きょうもNY為替市場はドル売りが優勢となる中でドル円は戻り売りが続き、108円台に下落している。世界的な景気回復への期待は依然として根強いものの、米株に調整モード入りの気配もあり円安のフォローはない。一方、インフレ期待は高く、米国債利回りも上昇が続いているものの、ドル買いの気配もない状況で、ドル円は上値の重い展開となっている。
このところ発表の米経済指標は強い内容が多く、市場ではFRBが近々出口戦略に着手するとの見方も出ている。しかし、FOMCメンバーからはそれを示唆する発言がなく、むしろ、その市場の期待をけん制する動きに終始している。前日もカプラン・ダラス連銀総裁は「2022年にインフレ圧力は緩和される」と述べていたほか、ボスティック・アトランタ連銀総裁は「政策転換を検討する時期ではない」と述べていた。
明日は4月開催分のFOMC議事録が発表されるが、FRBの慎重姿勢を裏付ける内容になるのではとの見方もあるようだ。ドル円の本日の21日線は108.85円付近に来ているが、その水準に顔合わせする展開がみられており、明日以降の動きが警戒される。
USD/JPY 108.95 EUR/JPY 132.98
GBP/JPY 154.58 AUD/JPY 84.83
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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