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為替相場まとめ4月26日から4月30日の週

為替 

 26日からの週は、米国関連の話題の多かった。米FOMC会合、バイデン米大統領の演説、米第1四半期GDP速報値など、注目イベントが相次いだ。FOMC会合では景気判断を引き上げながらも、強力な緩和姿勢を維持しており、ゴルディロックス的状況の演出を行っていた。バイデン大統領演説では、米巨大企業やひと握りの富裕層に増税することで公平な社会を目指すことが表明された。米GDP速報値は予想ほどの伸びにはならなかったが、第4四半期からは一段と伸びが加速した。いずれも市場は好意的な受け止めをしており、株式市場は高値警戒感がまとわりつくものの、大きな調整もなく無難に通過している。為替相場では、ドル円は円安の要素が前面に押し出されて堅調な足取りを示した。クロス円も上昇。ドル円は109円、ユーロ円は132円、ポンド円は152円を挟みへと水準を上げた。また、原油相場や銅相場など商品市況が上昇。ワクチン接種の進展、制限措置の段階的な解除などによる経済再開への期待も広がった。ただ、週末にかけては欧州通貨主導でドル高方向へと調整されている。原油相場も上昇一服。来週前半は日中の大型連休を控えており、流動性が細る。4月を通してみられたドル安の流れに変化がみられるのか、注意してみたいところだ。


(26日)
 東京市場では、ドル売りが優勢。先週末に強まったドル売りの流れが継続する格好となった。ドル円は週明けオセアニア市場で107.80台で取引を開始。朝方の振幅で108円手前の重さを確認し、その後は一時107.60台へと軟化した。ユーロドルは先週の終値1.2090近辺で取引を開始。その後は1.21台へと上昇、昼過ぎには1.2117レベルまで高値を伸ばした。午後は1.2110挟みの揉み合いに。ユーロ円は130円台半ばを挟んだ振幅。先週来の高値圏で推移した。豪ドルが堅調。豪景気の回復期待、資源価格の堅調な動きなどを受けて対ドルでは一時0.7780近辺、対円では83.80近辺まで買われた。

 ロンドン市場は、売買が交錯。先週から引き続いて流れはドル安傾向を示しているが、足元では勢いが一服。ドル円は107.70付近での狭いレンジでの揉み合い。欧州株や米株先物が目立った方向感をみせず手掛かり難。米10年債利回りは1.58%台へとやや上昇も、目立ったドル買いの動きにはつながっていない。ポンドドルは一時1.39台乗せ、豪ドル/ドルは0.78台手前へと上昇するなど、先週来のドル安の流れを維持している。一方で、ユーロドルは1.21台乗せ水準では上値が重くなり、大台を維持できず。対円や対ポンドでも上値が重い。この日発表された4月ドイツIfo景況感指数は小幅に上昇も、市場予想ほどの力強さはみられなかった。期待指数が予想外に低下しており、ワクチン接種などをめぐる不透明感が影響していた。

 NY市場では、ドル売りが一服。ドル円は買い戻しの動きが優勢となり、108円台に乗せた。週央の米FOMC会合を控えて、米債利回りの低下やドル指数の低下などに調整が入りやすい点が指摘されている。いずれにせよ、FOMCの結果を見極めたいとの雰囲気が広がっている。ユーロドルは1.20台へと値を落とす動きだが、後半には1.21台手前まで下げ渋った。ECBのPEPP購入ペースについては段階的な縮小や終了の目安が後ずれするとの市場の見方があった。9月ドイツ総選挙の結果を確認してからECBが判断するとの声もあった。ポンドドルは1.38台へと下落したあと、後半には再び1.39台に乗せた。英国でのワクチン接種の進展を受けて、英中銀が主要中銀の中で最初に資産購入を停止する可能性があるとの指摘があった。

(27日)
 東京市場では、ドル円は買いが先行した。午前中は前日からの上昇の流れが継続、昼前には108.39レベルまで高値を伸ばした。午後には調整が入り108.20付近での推移。きょうあすの米FOMC会合を前に、積極的なドル買いには慎重な姿勢がみられた。日銀金融は事前の予想通り政策金利・量的緩和の現状維持が決定された。展望リポートでは、経済成長見通しが上方修正された。ただ、市場では予想の範囲内として目立った反応を示さず。ユーロドルは午前中に1.2065近辺まで下落も、午後には1.2080近辺へと反発、狭いレンジで下に往って来いに。

 ロンドン市場は、ドル買いの動きが先行したが、その動きも続かず。序盤はドルが全面高となり、ドル円は108.40付近まで上昇。ユーロドルは1.2050台、ポンドドルは1.3860近辺まで下押しされた。きょうあすに開催される米FOMC会合を控えて、ドル安の流れにやや調整圧力がかかった。しかし、その後は流れが変わり、ポンドドルが上昇。1.39台に乗せている。ユーロドルも追随して1.2080台へと反発。ドル円は108.30近辺と引き続き高値圏を維持している。欧州株や米株先物は上値を抑えられているが、大きな調整には至っていない。NY原油先物は62ドル台を維持しており、高止まり状態。対ユーロでのポンド買いの動きもみられた。英CBI発表の小売関連指標が2018年9月以来の高水準に回復しており、好感された面もあったようだ。

 NY市場では、ドル売りが優勢も、ドル円は買い戻しが続いた。円安と米債利回り上昇が下支えとなり、108.75近辺まで買われた。日銀が発表した物価見通しからは、2023年度初めの黒田総裁の任期満了までに2%目標に届かないことが示された。米欧が一時的としてるものの大幅な物価上昇を見込んでいることとは格差が感じられた。また、市場からは4月末のリバランスで円売りが優勢との見方が示されていた。ユーロドルはNY時間に入ってからも堅調で1.2090付近まで一時上昇。ただ、1.21台を回復する動きまではみられず。ポンドドルは序盤に1.3920台まで買われたあとは、おおむね1.39台を維持しての揉み合いに。きょうから始まった米FOMC会合では、市場ではスタンスを含めて、今回は政策変更はないものと予想されていた。予想通りに変更がなければ、ドル安の反応を示す可能性が一部で指摘されていた。
 
(28日)
 東京市場では、ドル円が堅調。午前中に一時108.95近辺まで買われ、109円の大台が意識される展開となった。FOMCを控えた調整は浅く、押し目は108.80近辺までにとどまった。米10年債利回りが1.64%台まで上昇し、ドルを支えた。日経平均が序盤の下げを消す動きも、リスク警戒の後退としてドル円を下支えした。ユーロ円も午前の取引で131.59レベルへと一段高。その後も底堅く推移した。豪州の第1四半期消費者物価指数は予想を下回る結果。豪ドルは売りで反応。対ドルでは一時0.7725近辺、対円は84.10台まで下落する場面があった。その後の反発は限定的だった。

 ロンドン市場では、ドル円が一時109円台を回復。ドル高、円安の流れが継続した。米10年債利回りが1.65%近辺へと上昇、ドル買い圧力に。109円台は4月14日以来。その後の調整は108.80台までと限定的。クロス円もしっかりとした値動きで、ユーロ円は一時131.67レベルと、東京高値を上回った。欧州株が底堅く推移し、リスク選好の円売りの面も加わった。ユーロドルは一時1.2056レベルまで下落したが、その後は1.2080近辺へと買い戻された。ポンドドルは1.39レベルが重く、1.3860台まで軟化。ジョンソン首相のコロナでの死者軽視ともとれる発言への批判がみられた。

 NY市場では、取引後半にドル売りが広がった。FOMCの結果が発表された。声明では「経済活動と雇用は力強さを増した」と景気認識は引き上げたものの、「インフレは上昇したものの一過性の要因を主に反映」としている。また、議長は「インフレの一時的上昇は利上げを正当化しない。まだ資産購入ペース縮小について協議する時期ではない」と、引き続き慎重姿勢を強調している。まだ多くの人が離職しており、サービス業の労働者は仕事を見つけるのに苦労する可能性にも言及した。予想通りではあったものの、改めてFRBのハト派姿勢を確認した形。米債利回りが上げを失うとともに、ドル円は108.60近辺に伸び悩んだ。ユーロドルは1.21台を回復。ポンドドルは1.39台へと上昇。欧州議会は本日、昨年末にEUから離脱した英国との自由貿易協定(FTA)について、賛成多数で承認したと発表した。ただ、まだ問題山積との懸念もあった。

(29日)
 東京市場は昭和の日の祝日で休場。

 ロンドン市場は、円売りが優勢。東京勢不在のアジア時間にバイデン米大統領の演説内容が伝わると、米株先物が時間外取引で上昇。NY原油先物の上昇も加わるなどリスク選好の動きをみせた。ドル円はアジア市場序盤に108.40台まで下押しされていたが、その後は上昇に流れが転換。ロンドン序盤には109円台乗せから、109.07レベルまで高値を伸ばし、前日の高値水準にほぼ並んだ。クロス円も堅調。ユーロ円は132円台乗せ、ポンド円も152円台乗せまで買われた。欧州株は高安まちまちも、英仏指数は堅調に推移している。この日発表されたユーロ圏景況感は2018年9月以来の高水準に達した。一方、独失業者数は予想外に増加した。バイデン米大統領は中間層に手厚い政策を強調、ひと握りの富裕層や米企業に対する増税を打ち出した。ただ、市場では想定済みだったようで、ネガティブな反応は見られなかった。

 NY市場では、ドル円が堅調。買い戻しの動きが継続して、109.20近辺までい一時上昇。ややドル買いの動きが見られているものの、それよりもむしろ、米国債利回り上昇と伴に円安の動きがドル円をサポートしている。今週は米IT・ハイテク大手の決算が発表されているが、アップルとフェイスブックの決算に本日の市場がポジティブな反応を示している。また、第1四半期の米GDP速報値が発表されていたが、前期比年率換算で6.4%の高い成長を示した。予想こそ下回っていたものの、個人消費が10.7%の高い伸びを示すなど力強い成長を示した。また、今週の日銀会合では利上げ開始は全く見込めない状況が露呈した。将来の金利差拡大観測も円売りを誘発していたのかもしれない。ユーロドルは緩やかな戻り売りに押されたものの、1.21台は維持しており、リバウンドの流れは継続。行動制限がなお実施されているにもかかわらず、ユーロ圏の成長見通しは上昇しており、それと伴にユーロもサポートされている。しかし、一部からはこれ以上の上昇はECBのけん制を招くとの見方も。ポンドドルは1.39台半ばでの推移が続いた。英国のワクチン展開の進展がポンドを依然として支援しているものの、この利点は狭まっているとの指摘も。

(30日)
 東京市場は、ドル円の上値が抑えられている。朝方には連休を前にした仲値関連の実需買いなどで上昇。一時109.06レベルまで高値を伸ばした。しかし、仲値後には売りが強まり、昼前には108.71レベルまで下押しされた。午後には下げ一服も、109円台にも戻せず揉み合い商状となった。米10年債利回りは朝方に1.66%近くまで上昇も、その後は1.64%台へと低下した。日経平均は終始、軟調な展開だった。中国PMIは、国家統計局による製造業PMIが弱めも、財新はしっかり出ており、反応が難しい結果に。豪ドルなどは目立った反応を見せなかった。ユーロドルは1.21台前半での狭いレンジ取引だった。ユーロ円は132.19レベルまで上昇したあと、131.77レベルまで下落。ドル円と同様の値動きだった。

 ロンドン市場は、ドル高と円高の動きが併存している。序盤は堅調に始まった欧州株が、米株先物の軟調な動きとともに下げに転じている。また、NY原油先物が上昇一服となり、64ドル台から63ドル台へと反落。次第にリスク警戒的な動きが広がっている。為替市場ではユーロやポンドが下落。ユーロドルは1.21台割れへ、ポンドドルは1.39台半ばから1.39ちょうど付近へと下落。ユーロ円は131円台後半から半ばへ、ポンド円は151円台後半から前半へと値を落としている。ドル円は108.70台から108.90台で方向性に欠ける揉み合いとなっている。この日は一連の欧州経済統計が発表されている。予想からの強弱はあったが、ドイツ、ユーロ圏ともに第1四半期GDP速報値は前期比マイナスに沈んだ。ユーロ圏消費者物価指数速報値は前年比+1.6%と上振れも、事前予想とは一致していた。発表後も変わらずユーロ売り圧力が続いていた。

 NY市場はロンドンフィキシングにかけてドルの買い戻しが強まり、ドル円も109.30付近まで上昇。朝方発表の米経済指標はいずれも強い内容なり、ドル買いを誘っている面もあるが、それ以上に本日は月末ということで、それに絡んだドル買い戻しが強まったものとみられる。

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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