米中協議開始への期待もあり、ややドル高円安=東京為替概況
米中協議開始への期待もあり、ややドル高円安=東京為替概況
朝に米中間の通商協議開始の報道があり、ドル高円安となった。中国商務省は何副首相が9日から12日の日程でスイスに向かい、ベッセント財務長官と協議を行うと発表した。また米国側も10日にベッセント財務長官とグリアUSTR代表が中国高官と協議を行う旨を公表している。
米中間での通商合意がすぐに決まるとは考えにくいが、協議開始は明るい話題としてリスク警戒後退のドル買い円売りとなった。ドル円は142円40銭台から143円20銭台に急騰。143円30銭台まで上値を伸ばした後にポジション調整もあって142円70銭台を付ける場面が見られたが、午後にも143円30銭台を付けるなど、しっかりした動きとなっている。NY原油先物が上昇するなど、市場全般にリスク警戒後退の動きが見られたが、日経平均は小幅安、中国上海総合は小幅高に留まるなど、株式市場への影響は限定的。
対中輸出が大きく米中関係の動向に敏感な豪ドルは協議開始報道直後に対ドルで0.6490ドル前後から0.6515を付けるなど、豪ドル買いとなったが、その後上値が重くなった。対円では92円40銭台から93円33銭まで急騰。その後は対ドルでの豪ドル売りもあって92円60銭台まで下げている。
ユーロ円は162円00銭前後での推移から162円50銭近くまで上昇後、いったん上昇分を解消も、対ドルでのユーロ買いもあって午後はしっかりとなり162円60銭台を付けた。
ユーロドルは1.1370前後から米中協議開始を受けたドル買いに1.1320台へ急落。その後1.13台前半中心のもみ合いを経て、午後に入って買いが強まり下げ分をほぼ解消する動きを見せている。
MINKABUPRESS 山岡

執筆者 : MINKABU PRESS
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