株安でドル高、ドル円105円に迫る、ユーロは逆行高=ロンドン為替概況
株安でドル高、ドル円105円に迫る、ユーロは逆行高=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、株安の動きを受けてドル高の動きが優勢。ドル円は104円台半ばから一段高となり、105円手前まで上伸した。一方、ユーロドルは1.21台割れから上昇に転じており、1.2140付近まで反発。フランス、ドイツ、スペインなどの第4四半期GDPが予想ほど悪化せず、ドイツでは雇用統計も良好な結果だったことが買いを誘った。欧州株は米株先物とともに下落しているが、取引中盤にかけては下げ一服となっている。ポンドドルは1.3650台まで下落したあと、1.37台をかろうじて回復。豪ドル/ドルは0.7650レベルを挟んで下に往って来いとなっている。ドル円の上昇とともにクロス円も買いが優勢となっているが、株安は継続しており、リスク選好とはなっていない。市場ではドル円が104円台前半を上抜けたことで、下降トレンドに変化がみられているとの声も上がっていた。
ドル円は104円台後半での取引。東京市場で104円台前半から半ばへと上昇したあと、ロンドン市場では一段高となっている。一時104.94レベルと、昨年11月以来の高値水準となった。欧州株安などがリスク警戒のドル買いを誘ったことに加えて、ユーロ買いも強まったことでユーロ円からの円売り圧力がみられた。また、市場ではドル円が104円台前半を上抜けたことで、下降トレンドに変化がみられているとの声も上がっていた。
ユーロドルは1.21台前半での取引。東京市場では売りが優勢だった。東京午後には1.2095レベルまで下押しされた。しかし、ロンドン時間に入ると下げ止まりから上昇に転じている。この日発表された第4四半期のフランス、ドイツ、スペインなどのGDPはいずれも予想ほどは悪化せず。さらにドイツ雇用統計が予想を上回る内容だった。ユーロドルはドル高のなかで逆行高となり高値を1.2139レベルまで伸ばしている。ユーロ円はユーロ高と円安の両面で買われ、126円台半ばから127円台乗せへと上昇した。対ポンドでもユーロ買いが優勢だった。
ポンドドルは1.37近辺での取引。序盤はドル買いに押されて、1.37台割れから1.3657レベルまで下押しされた。その後は、ユーロドルの上昇や欧州株の下げ渋りなどで反発。再び1.37ドル台に戻している。ポンド円は序盤に143円割れまで軟化したが、その後は買い戻されて高値を143.65近辺に更新した。ただ、対ユーロでは軟調。ユーロポンドは0.88台前半から後半へと買われている。この日はポンド独自の材料には欠ける展開だった。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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