ドル売り一服、ドル円は142円台で乱高下 中国の関税関連報道で=ロンドン為替概況
ドル売り一服、ドル円は142円台で乱高下 中国の関税関連報道で=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、ドル売りが一服している。東京市場からロンドン朝方にかけてはドル売り圧力が継続した。米国が対中半導体規制を強化するとしたことがリスク警戒を強めた。ドル円は143円台から一時142.05近辺まで下げ、大台割れ目前となった。しかし、「中国が交渉にオープン、トランプ氏がリスペクトみせ交渉担当を指名なら」と報じられると一気に142.90付近まで反発した。クロス円も円安方向に振れた。その後は激しく売買が交錯も、全般に円安水準で取引されている。また、「日銀が成長予測を下方修正へ、再来週の金融政策会合で」と報じられたことも円安材料となる面がありそうだ。ポンドには売り圧力が交錯した。3月英消費者物価指数が前年比+2.6%と前回の+2.8%から伸びが鈍化したことに反応した。ポンドドルは1.33台手前まで買われていたが、1.32台後半へと上昇一服。ポンド円は安値を188.50台まで一時広げたが、その後はドル円の急反発とともに189.60台に高値を伸ばす場面があった。対ユーロではポンド売りが優勢。ユーロドルは1.1390台まで上昇したあとは1.13台半ばから後半で高止まり。ユーロ円は161.40付近が底堅く、162円台乗せへと買われている。関税関連の話題に市場は神経質になっており、ファンダメンタルズ材料への反応は覆い隠されている。
ドル円は142円台後半での取引。東京朝方の143.28近辺を高値に、売りに押された。ロンドン序盤にかけては安値を142.05近辺まで広げ、年初来安値を更新した。しかし、142円の大台割れには至らず。「中国が交渉にオープン、トランプ氏がリスペクトみせ交渉担当を指名なら」と報じられると一気に142.90付近まで反発。その後は激しく売買が交錯も142円台後半の円安水準に落ち着いている。
ユーロドルは1.13台後半での取引。東京市場からロンドン朝方にかけてはドル売りが優勢。1.1281近辺から1.1392近辺まで上昇、1.14の大台に迫った。しかし、ロンドン時間に入ると上昇一服。1.1340付近まで押し戻されたあとは、1.13台後半で揉み合っている。ユーロ円は堅調、東京朝方の161.36近辺を安値に、その後は底堅く推移。ロンドン時間に円売りが強まると高値を162.26近辺まで伸ばした。対ポンドではユーロ買いが優勢。ポンド安の面が強かった。
ポンドドルは1.32台後半での取引。ドル安の動きとともに買われ、東京朝方の1.3222近辺からロンドン序盤にかけては1.3292近辺まで高値を伸ばした。しかし、3月英消費者物価指数が予想を下回る伸びとなり、その後は1.32台後半で上昇一服となっている。ポンド円は東京市場からロンドン朝方にかけては下落。189円台半ばから188.55近辺まで安値を広げた。しかし、ロンドン時間には円売りが強まり一時189.65近辺まで急伸し、本日の高値を更新した。その後は189円台前半へと上昇一服。ユーロポンドは0.8524近辺から0.8577近辺まで上昇。その後は売買が交錯もポンド安水準は継続している。英インフレ市場の伸び鈍化で、英債利回りが低下した。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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