米10年債利回り低下 パウエル発言でリスク回避=NY債券概況
米国債利回り(NY時間16:30)(日本時間05:30)
米2年債 3.774(-0.071)
米10年債 4.281(-0.052)
米30年債 4.747(-0.031)
期待インフレ率 2.186(-0.008)
※期待インフレ率は10年債で算出
きょうのNY債券市場で10年債利回りが低下。午後にパウエルFRB議長のシカゴでの講演が伝わり、下げを拡大。議長は「当面は透明性向上を待つ状況が整っている」と慎重姿勢を改めて強調。また、関税が経済に与える影響は予想より大きい可能性が高く、インフレに及ぼす影響も比較的長期化する可能性にも言及したことから、市場は先行き懸念を強め、早期の利下げ期待も後退させている。
短期金融市場ではなお、年内3回以上の利下げを織り込んでいるもののエコノミストからは、1回ないしは利下げなしの可能性も指摘されている。
ただ、米株式市場中心に市場はリスク回避の雰囲気を強めたことから債券は買われ、利回りは低下。ある種正常な反応ではあった。
この日の20年債入札で最高落札利回りが発行日前利回り(WI)を下回ったことも利回りを押し下げている。
2-10年債の利回り格差は+50(前営業日:+49)にやや拡大。
*米20年債入札結果
最高落札利回り 4.810%(WI:4.814%)
応札倍率 2.63倍(前回:2.78倍)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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