【これからの見通し】米雇用統計待ちムードも、ドル安への調整は限定的か
【これからの見通し】米雇用統計待ちムードも、ドル安への調整は限定的か
今週はリスク選好のドル売りが優勢になっている。そのなかで、きょうは注目指標である米雇用統計が発表される。今回11月の数字は失業率が6.8%に低下、非農業部門雇用者数の伸びが47万人程度に落ち着く見込みとなっている。失業率の低下で米国の部分的ロックダウンの影響は軽微にとどまるとの見方が優勢だ。
また、10月の米貿易収支は648.0億ドルに赤字幅が増加する見込み。リスク選好地合いのなかでは、米消費需要の強さが赤字の背景といった好意的な見方が有力となりそうだ。週末調整が大きく入ることがなければ、市場は今週のリスク選好地合いの沿った反応を示すものと期待されそうだ。
毎週、週明けにはウイルス開発関連の好材料が報じられることも多く、週末越えは期待を温存したいとのムードもありそうだ。一方で、今週はナスダック指数が再び最高値を記録しており、週末を控えてある程度の利益確定売りは入るだろう。きょうは相場の強さを推し量る格好の一日となりそうだ。
この後の海外市場で発表される経済指標は、11月米雇用統計とともに11月カナダ雇用統計の発表も予定されている。カナダでは10月国際商品貿易収支も発表される。米国でも10月貿易収支が発表される。その後に、米製造業新規受注(10月)、米耐久財受注・確報値(10月)などが続く。ロンドン朝方にはドイツ製造業受注(10月)が発表される。
金融当局者の発言イベント関連では、サンダース英中銀委員、テンレイロ英中銀委員、ボウマンFRB理事、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁などの講演やイベント参加が予定されている。ポンドにとっては、引き続き英国とEUとの貿易交渉関連の報道が注目される。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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