欧州通貨朝方は買いも、その後値を落とす、ドル円はレンジ取引続く=ロンドン為替概況
ロンドン市場でドル円は104円40銭台を中心にした小動きに終始した。欧州株が上昇する中で、リスク選好の動きから対欧州通貨などを中心にドル売りが入るなか、ドル円も104円50銭台から、104円35銭前後まで値を落とす展開が見られたが、下値進行はそこまで。欧州株がマイナスに転じ、米株先物もナスダックを除いて下げる中でリスク選好の動きが後退し、ドルの買い戻しに。ドル円も104円台半ばを回復する動きに。
目立った材料が出ているわけではなく、新型コロナウイルス向けワクチン供給への期待感などからリスク選好の動きが入りやすい展開に。ただ、新規材料があまりない分調整も入りやすいという流れ。
ユーロドルは朝方のドル売り局面で1.1930前後まで上昇。今月9日に付けた今月の高値1.1920前後を超えて9月初め以来のユーロ高水準となった。その後欧州株がマイナスに転じる中でユーロ売りドル買いの動きが広がり、1.1880台まで値を落としている。
ユーロ円もユーロドルの上昇局面で東京午前の高値を超えて124円台半ば前後まで上昇。その後は調整が強まる展開で124円10銭台まで値を落としている。
スナク英財務相による歳出見直し発表を控える英ポンドもユーロ同様に朝方は買いが入る展開。1.3384前後までと、昨日の高値を超える動きに。しかし、その後ドルの買い戻しが入ると一転してポンド売りドル高が強まる展開に。1.3304前後までと、大台手前の買いに下値を支えられたものの、ユーロドルなどと比べても大きな下げとなった。EUとの自由貿易協定をめぐる協議について、早期の暫定合意期待が広がるものの、対立点の解消が進まず、協議が物別れに終わる可能性が残っているということで、市場の警戒感を誘っている。
MINKABU PRESS 山岡和雅
執筆者 : MINKABU PRESS
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