「ドル/円、106.40-45のサポートを維持できるか」 外為トゥデイ 2020年8月17日号
目次
▼14日(金)の為替相場
(1):中国小売&鉱工業 予想を下回る
(2):欧州株売り先行 円強含む
(3):ユーロ圏GDP 予想に一致
(4):米小売 予想下回るも6月分は上方修正
(5):米指標相次ぎ 一部で予想上回る
14日(金)の為替相場
期間:14日(金)午前6時10分~15日(土)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):中国小売&鉱工業 予想を下回る
中国7月小売売上高は前年比-1.1%、同鉱工業生産は前年比+4.8%といずれも予想(+0.1%、+5.2%)を下回った。なお、豪中銀(RBA)のロウ総裁はこれより前に「雇用拡大促進のために豪ドル安を望む。ただ、今の水準が過大評価とは言えない」「マイナス金利を排除しないが、可能性は非常に低い」などと述べた。
(2):欧州株売り先行 円強含む
英国が仏などからの入国者に14日間の隔離を義務付けた事や、中国経済指標の冴えない結果が嫌気されて欧州株が売り先行でスタート。円が強含みとなり、ドル/円やクロス円は下落した。
(3):ユーロ圏GDP 予想に一致
ユーロ圏4-6月期域内総生産(GDP)・改定値は前期比-12.1%、前年比-15.0%と、予想通りに速報値からの修正はなかった。また、ユーロ圏6月貿易収支は171億ユーロの黒字となり、黒字額は予想(145億ユーロ)を上回った。
(4):米小売 予想下回るも6月分は上方修正
米7月小売売上高は前月比+1.2%と市場予想(+2.1%)を下回った。ただ、6月分は前月比+7.5%から+8.4%へと上方修正された。また、変動の大きい自動車を除いた7月小売売上高は前月比+1.9%と予想(+1.3%)を上回る伸びとなった。
(5):米指標相次ぎ 一部で予想上回る
米7月鉱工業生産は前月比+3.0%と予想通りだった。同設備稼働率は70.6%と予想(70.3%)を上回った。その後に発表された米8月ミシガン大消費者信頼感指数・速報値は、72.8と予想(72.0)を小幅に上回ったが低水準に留まった。
14日(金)の株・債券・商品市場&外為注文情報
ドル/円の見通し:
上値重い展開続く
14日のドル/円は終値ベースで約0.3%下落。107.00円台の上値抵抗を突破できなかった事で106円台半ばまで自律的に反落した。米長期金利の上昇が一服した事もドルの重しとなった。本日も、106円台後半から107円台にかけては戻り売り圧力が強いと見られ、上値の重い展開が続く公算が大きい。一方、仮に106.40-45円のサポートを下抜けるようだと20日移動平均線が通る106.00円台まで調整余地が広がりそうだ。
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