「ドル円、月初来安値更新」 外為トゥデイ 2020年6月24日号
目次
▼23日(火)の為替相場
(1):ナバロ氏等の発言で乱高下
(2):欧州圏PMI改善 ユーロ買い優勢
(3):英PMI 予想値を上回る
(4):ドル/円 月初来安値更新
23日(火)の為替相場
期間:23日(火)午前6時10分~24日(水)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):ナバロ氏等の発言で乱高下
米国のナバロ大統領補佐官が「中国との通商合意は『終わった』」と述べた事が伝わると米中対立への懸念が再燃して円が急伸。しかし、直後にナバロ氏が、自身の発言は文脈を無視して報じられたもので通商合意は続いていると釈明すると一気に円が売り戻された。トランプ米大統領が「米中通商合意はまったくの無傷だ」などとツイートした事も材料視された。米株先物や日本株もナバロ氏やトランプ氏の発言に振り回されて乱高下した。
(2):欧州圏PMI改善 ユーロ買い優勢
仏6月製造業PMIは52.1と予想(46.0)を上回り前月(40.6)から上昇。同サービス業PMIも50.3と予想(45.2)および前月(31.1)を上回った。これを受けてユーロ買いが優勢となった。なお、その後独6月製造業PMIは44.6、同サービス業PMIは45.8(予想:42.5、42.3)、ユーロ圏6月製造業PMIは46.9、同サービス業PMIは47.3(予想:45.0、41.5)であった。
(3):英PMI 予想値を上回る
英6月製造業PMIは50.1、同サービス業PMIは47.0と揃って予想(45.0、40.0)を上回った。
(4):ドル/円 月初来安値更新
各国PMIの改善を受けて欧州株が上昇する中、リスク選好のドル売りが活発化。ドル/円は106.50円を割り込んだ事でストップロス注文を巻き込みながら下げ足を速めた。ストレートドルの上昇よりもドル/円の下落が急だったため、クロス円はドル/円に連れて弱含んだ。
23日(火)の株・債券・商品市場&外為注文情報
ドル/円の見通し:
戻りを試す展開に
昨日のドル/円は、一時106.07円前後まで下落して月初来安値を更新。東京市場では107.20円台に上昇する場面もあったが、NY市場では106円台半ばのストップロスを巻き込みながら下げ足を速めた。リスク選好のドル売りだけでは説明が難しいドル/円の急落であり、ファンド勢から大口フローが持ち込まれたとの憶測も出ていた。
売り一巡後に106円台半ばまで値を戻した動きから見て、5月にもサポートされた106.00円前後の下値は堅そうだ。リスク選好地合いの中でドル/円が下値追及ムードを強める公算は小さく、本日は戻りを試す展開になってもおかしくないだろう。
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