今週のまとめ11月18日から11月22日の週

為替 

 18日からの週は、方向性に欠ける値動きが続いた。米中通商協議や香港をめぐる米中の動きに神経質に反応も、ドル円108円台、ユーロドル1.10台でのレンジ取引からはなかなか脱出できなかった。米中通商協議のフェース1合意が期待されるなかで、米議会では香港人権法案が可決した。トランプ米大統領は拒否権を発動するための議会の十分な賛同を得れらない情勢とあって、中国からの反発が強まった。通商協議合意は来年に持ち越されるとの悲観的な見方もでたが、中国副首相は慎重ながらも楽観的との見方を示した。個別通貨ではポンドが軟調。英PMI速報値が製造業・非製造業ともに落ち込んだ。また、英総選挙を控えたテレビ討論を受けて、英労働党が保守党との差を縮めたことも不透明感を広げたようだ。カナダドルは中銀副総裁の発言が追加緩和の余地があると市場に解釈されて、売り圧力を受けた。ユーロに関してはラガルド総裁から政策の再評価を近々行うとしており、今後の政策変更について市場は見守っている状況だった。

(18日)
 東京市場は、ドル円が108円台後半での推移。先週の金曜日東京午前に報じられたクドローNEC委員長による「米中通商協議、第一弾合意の取りまとめが近い」との発言で、それまで合意に向けた不透明感がドル売りを誘っていた状況が一変した。ドル円は108.80台まで上昇して週末を迎えた経緯がある。週明けも調整の動きは限定的で、底堅く推移している。ユーロ円は120円ちょうど近辺から120.30台へと小幅上昇。午後は揉み合い商状となった。目立った材料に欠ける中、米中通商協議の今後の動向をにらむ展開。

 ロンドン市場は、ポンド買いが優勢。週末の複数の英世論調査で、総選挙での保守党支持率が労働党を引き離す結果となった。さらに、すべての英保守党からの立候補者がジョンソン英首相の離脱協定案を議会で支持すると署名したとの報道が蒸し返された面も。英保守党が議会で過半数を獲得するとの見方が高まっており、政治の安定化への期待が広がっている。ポンドドルは1.29台前半から後半へと上昇。ポンド円は140円台後半から141円台半ばまで買われた。ユーロドルは1.10台後半で小幅に高値を伸ばしたが、強保ち合いにとどまっている。ドル円、ユーロ円は堅調。ドル円は109円台に乗せている。ユーロ円は120円台前半から後半へとじり高の動き。欧州株はやや売りが優勢だが、下げも限定的。米10年債利回りが上昇しており、ドル円を下支えした面も。ドル指数は、欧州通貨買いの影響を受けて低下している。
 
 NY市場ではドル円が下落。米CNBCの記者がツイッターで「中国政府は悲観的にみている」と伝えたことがきっかけ。ドル円は109円割れから108.50近辺まで下落した。トランプ大統領が関税撤廃はないと述べていることに対して、北京は疑念を抱いているという。本日、トランプ大統領とパウエルFRB議長がホワイトハウスで会談しており、マイナス金利やドルについて協議したと伝わった。このことがドルを圧迫した面もあったようだ。米株は最高値更新を続けているものの、利回りは先週から下げが続いている。ユーロドルは1.1090近辺まで上昇。ポンドドルは1.2985近辺まで上昇。対ユーロでも上昇した。ポンドに関しては総選挙の行方に関心が集中しており、ジョンソン首相率いる保守党がリードを保っており、市場にはEUと結んだ協定での秩序ある離脱への期待感がポンドを支えている。

(19日)
 東京市場は、豪ドルが軟調。前日NY市場での下落を受けて朝方は調整の動きが広がり、ドル円は108円台半ば割れまで一段安となった。しかし、売り一巡後は値を戻している。108.60前後での揉み合いに落ち着いた。日経平均に調整が入るなど、ややリスク警戒の動きが見られる中で戻りは鈍いが、再び突っ込んで売るだけの勢いも見られず。ユーロやポンドも落ち着いた動きを見せる中、目立ったのは豪ドルの動き。豪中銀は11月5日の金融政策理事会議事要旨を発表。追加緩和が議論され、決定される可能性があったことを明らかにした。今後の追加緩和の可能性も示し、豪ドル売りに反応した。対ドルで0.68台割れの動きがみられた。

 ロンドン市場は、リスク警戒感が一服。ドル円やクロス円は東京市場での下げを消しており、本日の高値を伸ばす動きとなっている。欧州株や米株先物が持ち直しており、英独株価指数は1%超高と堅調に推移している。ドル円は108.80台、ユーロ円は120.50付近、豪ドル円は74円台乗せへと上昇。ポンド円は141円台乗せをうかがう動きで始まったが、上値が重く140円台半ばへと押し戻されている。10月の英CBI製造業受注指数は前回からは改善したが、これで8か月連続のマイナス領域と力強さには欠けた。ただ、このあとジョンソン氏とコービン氏が英テレビ番組で党首討論を行うことになっており、ポンド売りは調整色が強かったようだ。注目の米中通商協議関連では、新たな報道はみられていない。

  NY市場で、ドル円は上値重く推移。ロンドン午前に108.80台まで買われたが、米債利回りの低下や米株の軟調がドル円の上値を抑えた。中国が米国の関税の撤廃を求める内容の一部報道で円売りの反応もあったが、108円台半ばへと軟化する流れとなっている。ユーロドルは1.10台後半で小動きだが、ロンドン午前の下げは消している。一方、ポンドドルは1.29台前半へと下落した。きょうはジョンソン首相と労働党のコービン党首が討論会を行っている。ジョンソン首相は「保守党全体が私の離脱案を支持しており、2020年1月31日にはEUを離脱しているだろう」と述べていた。コービン労働党党首は医療問題について言及。討論会後の調査では両党の差が縮まっていた。

(20日)
 東京市場では、ドル円が神経質に振幅。朝方に、米上院が香港人権法案を全会一致で可決と報じられ、ドル円は108.40割れと、前日海外市場での安値を下回った。その後、ロス商務長官が中国との合意を期待と報じられたことで、ドル円はいったん値を戻したが、中国政府が香港人権法案が成立した場合報復措置をとると、これまでの主張を改めて示したことでドル売りが入り、108.36レベルまで安値を更新した。その後の戻りは108.50台まで。こうした状況を受けて、株安の動きが広がったが、為替市場への影響は限定的。対中輸出が大きい豪ドル、NZドルなどにも売り材料となるが、値幅は限定的。

 ロンドン市場は、円高圧力が継続している。米上院で香港人権法案が可決したことに対して、中国政府は内政干渉だと憤っており、今後報復措置も辞さない姿勢を示している。米中の政治対立が、通商合意にとって障害となることが大いに懸念されている。欧州株や米株先物はリスク回避の動きで下落、原油相場も軟調。為替市場では序盤を中心に円高水準を広げる動きがみられた。ドル円は108.35近辺、ユーロ円は119.85近辺、ポンド円は139.69近辺、豪ドル円は73.73近辺まで安値を広げた。ユーロドルは1.10台後半から半ばへ、ポンドドルは一時1.29台割れとなる動き。取引中盤にかけては円高一服となっているが、戻りは限定的。株式市場は引き続き軟調に推移している。

 NY市場では、ドル円に買い戻しの動きがみられた。米債利回りの低下一服とともに108.70付近へと上昇。ただ、米中貿易協議の動向に関心が集まるなかで、早期に合意できるのかどうか、市場には不透明感が高まっている。一部報道で、第1段階の合意は年内はない可能性があるとしていた。また、昨日に米上院で香港人権法案が可決しており、きょうは下院での投票が行われる。午後になって本日注目のFOMC議事録が公表され、「10月の利下げ後、金利は適切と大半が判断」と報告した。ユーロドルは1.1070近辺と、1.11台を前に足踏み状態。ポンドドルは1.29台前半での推移。ロンドン時間の1.29台割れからは下げ渋っている。

(21日)
 東京市場で、ドル円が振幅した。朝方は米中通商協議が難航するとの警戒感で、ドル円は108.40近辺まで下落した。米国で、上院に続いて下院でも超党派での香港人権法案が可決した。トランプ米大統領が拒否権を発動しても、法案の成立措置は困難とみられている。中国側の反発は必至の状況。しかし、劉副首相が通商協議について「慎重ながら楽観的」と発言したことを受けてドル円は108.60台まで反発した。クロス円も同様の動き。豪ドル円は73.90近辺から73.50割れまで下落し、73.80台を回復という動き。総じて往って来いに。

 ロンドン市場では、ドル円は108円台半ば付近での揉み合い。東京市場で下に往って来いとなった流れを受けて、ロンドン朝方には108.67レベルまで小幅に高値を広げた。しかし、その後はドル全般の売りに押されて108.50割れ。ユーロドルは1.1090手前まで上昇するなど、ドルはほぼ全面安となった。年金基金などの機関投資家のドル売りが噂されていた。OECDによるドイツ経済成長見通し引き下げには反応薄。ポンドドルは1.2920台から1.2950台に上昇。政策金利発表を控える南アランドは、14.80台から14.70近辺までドル安ランド高となっている。

 NY市場では、ドル円は108円台半ばの狭い範囲での振幅に終始。市場では米中貿易協議を巡って楽観と悲観とが行き来した。米議会が上下両院で香港人権法案をほぼ全会一致で可決した。トランプ大統領も署名する意向とも伝わっており、法案は成立する運び。人権問題に踏み込んで来た米国に対し、中国側の反応が警戒されたが、苦言は述べているものの、意外に落ち着いた反応を見せている。米国債利回りの下げが一服しているが、今度は米株が利益確定売りに押されておりドル円を圧迫。ユーロドルは1.11台に届かる、戻り売りに押された。「トランプ大統領が対EU関税を正当化する新たな貿易調査を検討している」との一部報道が売りを誘った面も。ポンドドルは1.28台まで下押しされた。強まり、ポンドドルは1.28ドル台まで一気に下落。1.30ドルを再び回復できずに失速した格好。きょうは英労働党が総選挙に向けたマニュフェストを公表しており、それが利益確定売りのきっかけになったとの声も。富裕層向け増税や、インフラの国有化、公表部門の労働者の昇給など、やや社会主義的なビジョンが市場にはリスク材料とみられたもよう。

(22日)
 東京市場は、主要通貨が軒並みの小動き。ドル円は朝方に108.57レベルまで軟化したが、108.50レベルはつけられず。その後は、株高の動きに円安推移も108.71レベルまでにとどまった。値幅はわずか14銭。ユーロドルは1.1060近辺で11ポイントの値動き。人民元がやや軟調。ドル人民元は米中協議の進展期待で朝方7.0247と0.7250割れまでドル安元高も、その後7.0330まで上昇(元安)。次の流れが出るのを待つ姿勢となっている。

 ロンドン市場は、ポンド売りが優勢。11月の英PMI速報値が製造業・非製造業ともに下振れしたことに反応した。総合指数は40か月ぶりの低水準となった。ポンドドルは1.29台割れ、ポンド円は140円台割れへと下落。対ユーロでも軟調。ユーロは振幅後に下落に転じた。仏・独・ユーロ圏のPMI速報値は製造業が改善する一方で、非製造業が悪化した。当初は上値を伸ばしたユーロ相場もユーロ圏PMIの発表後に下落に転じている。ユーロドルは1.10台後半での上昇は1.11台までは届かず、その後は1.1050割れまで反落。ユーロ円も120円台半ばまで買われたあと、一時120円を割り込んだ。ドル円は108.50近辺から108.70近辺での上下動。欧州株は堅調推移も、米債利回りは低下しており、上値は重かった。

 NY市場でドル円は108円台半ばでの振幅が続いた。ロンドン時間には108.50を割り込む場面も見られたが、サポートされている。ドル円は米国債にらみの動きが見られており、ロンドン時間に発表になったユーロ圏や英国の企業景況感指標が弱い内容となったことで、欧州債や英国債利回りの低下と伴に米国債利回りも下げたことから、ドル円が圧迫されたものと思われる。ただ、108.50を下回ると買いオーダーも見られ水準は維持している。

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

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