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今週のまとめ11月11日から11月15日の週

為替 

 11日からの週は、週の後半にかけてドル売り円買いが強まるなど、若干調整ムードが広がる展開となった。7日に中国商務省報道官が「関税の段階的撤廃で米中両国が合意」と示した後、109円台半ば近くまで上昇したドル円は、北米勢が祝日となった週明け11日に、香港民主化デモの激化を警戒した動きなどもあって109円割れを付けたものの、その後109円30銭近くまで上昇するなど、週半ばまでは堅調地合いが継続した。しかし、米国が関税撤廃の合意を否定した後、新しい材料に欠ける中で、協議進展の不透明感が拡大。米紙が「米中は段階的な関税の撤廃や、中国による米国産農産物輸入の数値目標設定について協議が難航」との報道もあり、警官感が広がる中で108円台前半まで値を落とした。週末金曜日にはクドローNEC委員長が「合意の取りまとめ近い」と発言して買いが入るなど、一貫して米中通商問題をにらんでの展開に。
 ポンドは週明けに急騰する場面が見られた。ブレグジット党のファラージ党首が、「保守党が2017年の選挙で勝利した317の選挙区で保守党に対抗馬を立てない」と発言。ブレグジット推進派の票が保守党に集まることで、保守党の単独過半数確保の確率がかなり高まったとして一気にポンド買いとなった。高値からは調整も、その後のもみ合いの中で対ドルで1.28台を維持するなどしっかりに。
 13日のNZ中銀金融政策理事会では、大方の見通しに反して政策金利が据え置かれた。もともと据え置き・利下げで見通しが分かれていたが、今月に入って雇用統計の弱さやインフレ見通し引き下げなどの材料が続いたことで、利下げ期待が強まる中で、結果が据え置きとなった形で、サプライズ的なNZドル買いが広がった。
 

(11日)
 東京市場は、円買いが優勢。週明け相場はリスク警戒感が強まっている。8日に香港デモで初の死者を出したことで、当地のデモが拡大し、香港警察隊が実弾を発射し負傷者が出たとの報道が流れたことが材料視された。香港ハンセン指数が2%を超える下げに。中国人民元売りの動きなども見られた。ドル円での反応は限定的も、これまでドル円を押し上げていた米中通商協議の行方に影響が出るのではとの警戒感もあり、頭の重い展開。一時109円近辺へと水準を下げた。クロス円もじり安。原油安とともにカナダ円が軟調。米国がベテランズデー(退役軍人の日)ということもあり、その他通貨は対ドルでは基本的に模様眺めムード。

 ロンドン市場は、円高水準での揉み合い。ロンドン早朝は香港でのデモの激化を懸念して香港株が大幅安となったことがリスク回避の円買い圧力となった。ドル円は108.92レベル、ユーロ円は120.07レベルなどへと下値を広げた。米株先物も時間外取引で売りが優勢。続く欧州株も売りが先行した。しかし、対ドルでユーロドルやポンドドルが反発の動きを示したことで、クロス円の下げは一服している。この日発表された英GDP速報値や鉱工業生産、商品貿易収支などが弱い内容となったが、ポンド売り反応は限定的だった。むしろ、ポンドドルが先週末高値を上回るなどショートカバーの動きがみられている。このあとの北米市場が米国のベテランズデーやカナダの英霊記念日などで薄商いとなることから、早めのポジション調整が入る格好となっている。NY市場では米債券市場が休場となる。

 NY市場は、米国市場がベテランズデーで休場、カナダ市場も英霊の日で休場となっており、参加者が極端に少ない市場だった。その中でポンドが買われている。英ブレグジット党のファラージ党首が317選挙区で保守党と争わずと発言。これにより保守党の単独過半数確保の可能性が一気に高まり、ポンド買いが広がった。ポンドドルは1.2830台から1.2898近辺と1.29ちょうどに迫る動きを見せた。上昇が一段落すると、参加者が少ない北米市場で調整ムードも1.2850台まで。ドル円は109.00-10レベル、ユーロドルは1.1030-40レベルでの揉み合いに終始した。ドルカナダも、原油動向には反応薄で1.32台前半での揉み合いにとどまった。

(12日)
 東京市場では、ドル円がしっかりとした値動きだった。ドル円は109.10-20レベルへと小高い動き。日経平均が後場になって上げ幅を拡大し150円を超える動きとなりドル円の支えに。昨日香港デモの影響で大きく下げ、今日も午前中はマイナス圏での推移が見られた香港ハンセン指数が一時の下げを消しての上昇となったことも、ドル買い円売りに寄与した。朝方1.9050%前後まで下げていた米10年債利回りが1.93%前後まで上昇するなど、市場全体にリスク選好の動き。

ロンドン市場は、円売りが一服。ロンドン早朝に円売りが持ち込まれ、ドル円は109.29レベル、ユーロ円120.64レベル、ポンド円140.59レベルまでそれぞれ買われた。ただ、その後は欧州株の上昇を横目に売りに押された。昨日は英保守党への選挙協力姿勢がポンド買いにつながったブレグジット党のファラージ党首発言だが、きょうは「これ(昨日発表した方針)以上の保守党支援はない」と述べており、ポンドが反落した。ポンド円は一時140円割れまで反落。ユーロ円も120.30近辺へと反落。ドル円は109円台前半での揉み合いに。ユーロドルは1.10台前半へ、ポンドドルは1.28台後半から前半へと軟化。トランプ米大統領の演説内容を見極めたいとして調整が入った面も。この日発表された独ZEW景況感指数は予想以上の改善をみせた。英ILO雇用統計では失業率が改善する一方で、賃金の伸びが鈍化、雇用者数の減少が連続するなど冴えない面もあった。

 NY市場でのドル円は若干調整ムードが優勢で頭の重い展開となったものの、109円台を維持するなど値幅は限定的なものにとどまった。注目されたトランプ大統領のNYエコノミッククラブでの講演では、米中通商協議について「中国が合意を望んでいる。チアック合意実現の可能性がある」などの発言が見られたが、総じて新味に欠け、市場の反応は限定的に。ロンドン市場で値を落としたポンドドルは買い戻しが優勢に。

(13日)
 東京市場でドル円は午前中に株安の動きなどもあって値を落としたものの、午後には切り返してしっかりの展開となった。昨日のトランプ大統領のNYでの講演で、米中協議について合意が近いとしながらも、合意できなかった場合関税を大幅に引き上げるとの発言があり、これを懸念してアジア株が全面安に。特にデモの過激化が懸念されている香港ハンセン指数が2%超の下げを記録するなど大きな売りが広がる中で、ドル円もいったんは調整が入ったが、堅調地合いは維持しており、その後買い戻された。NZ中銀の金融政策理事会は、市場の大方の予想に反して政策金利を据え置いた。これを受けてNZドルは急騰。もともと今回の理事会に関しては利下げと据え置きで見方が分かれていたが、今月に入って1日発表のNZ第3四半期雇用統計の弱い結果、昨日のNZ中銀四半期インフレ見通し発表での見通しの引き下げなどの材料が重なり、直前で利下げ期待が一気に強まっている中で、サプライズ感のある据え置きとなった。NZドル円は69円前後から69円90銭台まで急騰。上昇後は69円80銭ばさみの高値圏でもみ合った。対米ドルでも0.6330台から.0.6410台まで上昇するなどNZドル買いが一気に進んだ。

 ロンドン市場でドル円は108円80銭台まで値を落とす展開に。序盤は東京昼前からの堅調地合いが継続し、109円15銭近辺と今日の高値を付ける動きとなったが、その後は一転してドル安円高が優勢に。下げて始まった欧州株式市場が、その後下げ幅を拡大したこと、米10年債利回りが1.86%台を付けるなど低下(債券価格上昇)が目立つ展開となり、市場全体にリスク回避ムードが広がったことなどが重石に。  ドル円は東京午前の安値近辺まで値を落とした後、少し戻したが109円を回復しきれず、その後再び売りが強まり下げ幅を拡大。108円80銭近辺を付ける動きとなっている。 ロンドン市場朝方に120円18銭近辺を付けていたユーロ円が119円80銭近辺を付けるなど、円はほぼ全面高で、リスク回避の円買いが強まる展開に。

 NY市場でドル円はロンドン市場からのドル売り円買いの動きが強まり、一時108円65銭近辺を付ける動きとなった。米中通商協議に関して米紙が「関税の撤廃や中国による米国産農産物輸入の数字目標設定などについて、米中の意見が分かれ、協議が難航と報じたことで、ドル売り円買いの動きが強まった面も。パウエルFRB議長の上下両院合同委員会での議会証言では、「経済が軌道を維持する限り現行政策は適切」「基本的な見通しは良好も留意すべきリスク残る」と発言。当面の金利据え置き示唆という印象も、先月のFOMC後の声明を受けてすでに据え置き見通しが広がっており、市場への影響は限定的。

(14日)
 東京市場でドル円は108円台後半での推移。前場引け後日経平均先物の下げが強まり、後場の日経平均が一時250円安を付けるなど、株安の動きが広がる中で、ドル円も昨日の安値を割り込み、今月5日以来の安値となる108円63銭を付ける動きが見られた。民主化デモの過激化懸念などから香港ハンセン指数が今日も大きく下げ、一時1%を超える下げとなったことも株安円高の動きに寄与。その後は株安が落ち着き、ドル円は少し値を戻した。豪ドルは、9時半の雇用統計の弱さを受けて一気に値を落とし、その後も売りが続く展開。10月の豪雇用統計は、雇用者数が予想に反してマイナスとなった。豪ドルは対米ドルで0.6840近辺から0.6800台まで下げた後、その後も続く豪ドル売りに0.68割れ。11時の中国小売売上高、鉱工業生産の弱い数字も豪ドル売りを誘った。

 ロンドン市場、最初の動きはユーロ高ドル安となった。独第3四半期GDP速報値が予想に反して前期比プラス圏となり、リセッション入りが回避されたことがユーロ買いにつながった。一方で東京午後から見られた米長期債利回りの低下が強まり、ドル全般の売りも見られた。ユーロドルは1.0990台から1.1016近辺までと大台を回復する動きに。ドル安の動き中でドル円は頭の重い展開も、序盤は108円70銭台でもみ合い。その後は円高が優勢となった。寄り付きからマイナス圏推移となった欧州株が軟調な動きでリスク警戒の動きが広がった。ドル円は東京市場の安値を割り込み108円50銭台を付ける動きに。ユーロ円でのユーロ売り円買いが入ったこともあり、ユーロドルも朝の上昇が一変。上昇分を打ち消すだけでなく、1.0990割れを付けるなど、東京市場の安値を割り込む動きに。


 NY市場でドル円は一時108円25銭近辺まで値を落とした。米中協議の進展に対する不透明感がポジション調整の動きを誘い、ロンドン市場でのドル売り円買いの動きがさらに強まった。米長期債利回りが低下する中で、ドル売りが主導する展開となり、ユーロドルが1.1020近辺まで上昇するなど、ドルは全面安傾向となった。ポンドも対ドルで1.28台後半まで上昇するなど、しっかりの展開が見られた。


(15日)
 東京市場でドル円は午前中に108円30銭台から60銭台まで上昇する展開となった。不透明感が広がっていた米中協議について、NEC(米国大統領国家経済会議)のクドロー委員長が記者団に対して「第一弾合意の取りまとめが近い」と発言。一転して交渉進展ムードが広がり、リスク選好でのドル買い円売りにつながった。株高の動きもあって円安が動きを主導し、クロス円もしっかり。ユーロ円は119円台半ば前後での推移から119円80銭台を付ける動きが見られた。

 ロンドン市場でドル円は108円70銭台にしっかりと乗せる動き。米債利回りの上昇、欧州株・米国株先物の上昇などが支えとなった。昨日まで米中通商協議の先行く不透明感が重石となっていたが、クドローNEC委員長発言で懸念が後退したことも、ドル買い円売りを誘う展開に。リスク選好の動きが広がる中で、クロス円もしっかりの展開。ユーロ円はロンドン市場朝方の119円50銭台から120円に迫るところまで買いが出る流れとなった。

 NY市場はドル円は買い戻しが優勢となり、一時108.85付近まで上昇し21日線を回復した。きょうは米国債利回りの下げも一服しており、米株も最高値を更新していることで、ドル円も買い戻されたようだ。

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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