今週のまとめ9月23日から9月27日の週

為替 

 23日からの週は、様々な材料で市場が神経質な動きをみせつつも、ドル買いが優勢だった。ユーロやポンドなど欧州通貨売りがドル高を主導した。ユーロ圏経済指標が冴えない中で、QE再開に批判的だったラウテンシュレーガーECB理事が10月末をもって辞任すると突然表明した。タカ派理事の辞任はユーロ売り圧力となる面があった。ポンド相場も軟調。英議会が再開したが、混乱状況を抜け出すことができない。大人げない英政府と議会の対立に下院議長が苦言を呈する始末。ジョンソン英首相は依然として10月31日の離脱に固執しており、英議会の次の動きが待たれている。EU側は頑として譲歩しない構え。7月のジョンソン政権発足当初は合意なき離脱を警戒してポンド売りが強まったが、その後は反発。そして、先週末にポンドドルが1.25台乗せとなったあと、今週は売りに押されている。豪ドルも軟調。サウジの石油生産の回復が原油相場を押し下げたほか、来週の豪中銀理事会では利下げ観測が台頭している。米国ではトランプ米大統領の弾劾をめぐる動きが新たな材料を提供したが、上記の欧州通貨売りに支えられて、相対的にドルは買われている。ドル円は107円台での取引を中心に下に往って来いとなり、週末には108円台へと上昇。



(23日)
 東京市場は「秋分の日」の祝日で休場。

 ロンドン市場は、欧州通貨安・円高の動きが広がった。先週末のトランプ大統領による中国とは部分合意ではなく完全合意を目指すとの発言などもあり、これまでドル円・クロス円を支えていた米中閣僚級通商協議に向けた期待感が後退。リスク警戒感が広がりやすい地合いとなっているところに、欧州PMIの弱さを嫌気したユーロ売りが入り、ユーロ円が118円台後半から117円台後半へと大幅安となった。ポンド円も134円台前半から133円台前半へと下落。ドル円は107.70近辺から107.30近辺まで下落した。ユーロやポンドは対ドルでも下落。ユーロドルは1.10台割れ、ポンドドルは1.24台後半から前半へと水準を下げた。この日発表された独・仏・ユーロ圏のPMIは製造業、非製造業ともに事前予想を下回った。

 NY市場は、揉み合い商状。ドル円は107円台半ば、ユーロ円は118円台前半、ポンド円は133円台半ばでの推移が続いた。ロンドン市場序盤に発表された一連の欧州PMIが弱かったことで下落したあと、NY市場では下げ止まっている。ただ、ユーロドルの戻りは1.10近辺で抑えられるなど、反発力は弱かった。ドル円の上値の重さには、円高の要素もあったようだ。市場では来月の米中貿易協議への期待感が高まっているが、先週の次官級協議のあと中国の代表団が当初予定よりも早く帰国するため予定していた農家視察を中止した。農家視察は中国による米国産大豆と豚肉の購入拡大につながるとの見方もあったことから、視察中止は米中交渉への期待に水を差す格好となった。

(24日)
 東京市場で、ドル円は107円台半ばでのレンジ取引が続いた。前日の海外市場では欧州PMIの弱い結果を受けたユーロ円の下落とともに107円台前半まで下落したが、その後は買い戻されている。中国が米国産大豆に関する関税の一部免除を発表しており、来月の米中通商協議に向けた地ならしが進んでいるとの期待も下値を支えた。ただ、先週にトランプ大統領は米国産の農産物の輸入拡大だけでは不十分、完全な合意を求めるとの姿勢を示しているだけに、積極的なドル買いにも慎重。ユーロドルは独Ifo景況感指数の発表を控えて、小動き。

 ロンドン市場は、ポンド買いが強まった。英最高裁がジョンソン英首相の議会閉鎖についてい報道判断したことに反応した。英議会での合意なき離脱の動きが強まるとの反応が市場に広がったようだ。ポンドドルは1.24台後半へ、ポンド円は134円台後半まで急伸。その後はすぐに売りが入ったが報道前の水準までは反落していない。ユーロ相場の値動きは限定的。ユーロドルは1.1000レベルまで買われたが、上値は重く1.0990近辺での揉み合いに。ユーロ円は円安の動きで118円台前半から半ばへと一時上昇。9月ドイツIfo景況感指数は94.6と前回から小幅に改善した。一方、スペイン中銀は2019年成長見通しを引き下げた。ドル円は一時107.80レベルまで買われた。東京市場から引き続き米中通商協議への期待感で、欧州株も堅調に推移している。豪ドルはロウ豪中銀総裁が、今後数四半期にわたりGDPが緩やかに回復する見込みとしたことが買いを誘い、豪ドル円は73円台に乗せている。

 NY市場では、ドル売りが優勢だった。米株や米国債利回りも下げ幅を拡大し、リスク回避の円買いも見られた。ダウ平均の下げ幅が一時245ドルを超え、市場のムードが悪化した。米消費者信頼感指数が予想を大きく下回ったことをきっかけに市場はリスク回避ムードを強めたほか、トランプ大統領がウクライナ大統領に来年の大統領選で民主党の有力候補となっているバイデン前副大統領の子息に関する調査を求めたとされる件で、民主党からはトランプ大統領の弾劾を求める声が出ている。ドル円は一時107円を割り込んだ。ユーロドルは1.10台を回復、1.1020近辺まで上昇した。ポンドドルは一時1.25台に上昇。英最高裁の判断を受けた買い圧力もみられた。ただ、その後は1.24台後半で取引された。

(25日)
 東京市場では、ドル円が堅調。早朝の107円近辺での取引から107.40台へと買われた。中国が米国産豚肉の輸入を拡大するとの関係者報道を受けて、来月の米中通商協議への期待感が広がった。また、トランプ米大統領の弾劾について下院での訴追自体は可能であるが、上院での成立に必要な2/3の賛成票をとることはまず不可能なだけに、相場への影響は限定的との思惑が広がっていた。ただ、前日NY後半に上値を抑えられた107円台半ばでは、東京市場でも上値を抑えらえている。ユーロドル、ポンドドルはともに小安い。NZドルは堅調。NZ中銀は政策金利を大方の予想通り据え置いた。声明では、必要であれば追加緩和の可能性を示唆した。しかし、市場の期待ほどの緩和色は打ち出されなかった。

 ロンドン市場は、ポンド売りが目立った。欧州株が大幅安となり、反発していた米株先物(時間外取引)も再び下落に転じた。原油先物も下押し。そのようななかでポンド売りが強まっている。前日の英最高裁でジョンソン英首相の議会閉鎖は違法だとの判断を下したことで、ポンドは買われていた。しかし、対ドルでは1.25台が重く東京市場で軟調に推移した。きょうから英議会が再開するが、市場では再び混乱の日々が続くことが思い起こされているようだ。コックス英法務長官は、議会がブレグジットの行き詰まりの解決を阻んでいる、と指摘。ロンドン午前にポンドドルは1.24割れまで下落。ポンド円は134円近辺から133円近辺へと下落。ユーロドルは1.10台割れへと小安い動き。ユーロ円は118円挟みの揉み合い。ドル円は107.30近辺で膠着といずれも小動き。ただ、リスク回避動向を受けて資源国通貨は軟調。主要通貨では豪ドルが売られたほか、南アランドの下落が強まっている。

 NY市場では、ドル買いが優勢。米国債利回りが上昇しており、米株も反発、前日のリスク回避ムードは後退している。リスク回避ムードの背景は、トランプ米大統領に対する議会の弾劾調査の開始報道だったが、弾劾には上院での3分の2の賛成が必要ということで、可決する可能性は低いとの見方が広がった。市場はひと安心となっている。ドル円は107.90近辺まで一時買い戻された。ユーロドルは売り優勢の展開で、1.09台半ばまで下落。ラウテンシュレーガーECB理事が10月末で辞任すると理由を明かさず表明した。ドイツ政府が景気刺激策として季報変動対策パッケージを発表したが、市場の一部からはマイナス推移している独国債利回りをプラスに浮上させるには不十分との見方があった。ポンドドルは1.23台半ばへと下落し、リバウンド相場は一服している。英議会再開で、再び政局混迷の状況が警戒されている。

(26日)
 東京市場は、全般に小動き。ドル円は前日NY市場で107.90近辺まで買われたが、東京市場では107.70前後の19銭レンジにとどまった。ユーロドルは前日の1.0950割れから1.0960台へと小幅の下げ渋り。ポンドドルも1.2350近辺から1.2370台へと小反発。調整的な値動きに終始している。日経平均は、28円高で引けた。小じっかりも、一時マイナスに転じる場面があるなど値動きは冴えなかった。米債利回りは低下しており、10年債は1.7%を下回った。東京市場は材料難だった。

 ロンドン市場は、ユーロとポンドが軟調。欧州株は堅調に推移しており、リスク警戒感は一服しているが、為替市場では対欧州通貨で円高やドル高の動きが広がっている。バーコウ英下院議長が、議会での与野党の議論が双方で毒々しくなっている、と苦言を呈した。EU外交筋が、ジョンソン英首相は議会の多数派を支配していない、離脱交渉は実質的に行き詰まっている、と発言。ポンドドルは1.23台割れ目前まで下落。ポンド円も132.50割れへと一時下落。その後、英政府があすにバークレイ離脱相とバルニエEU首席交渉官が協議を行うとしたことで、ポンド売りは一服。ユーロはポンドに追随して売られていたが、ユーロポンドの巻き返しとともに一段安となり、ユーロドルは1.0923レベルと2017年5月以来の安値をつけた。ユーロ円は117.50付近へと下落。ドル円は107.55レベルまで軟化した。

 NY市場では、やや振幅も全体的には様子見ムード。ドル円は序盤に107.45近辺まで下落したが、その後は107.90台まで反発。108円台には届かなかった。ユーロドルは1.09台後半で上値を抑えられ1.09台前半に下落、年初来安値を更新した。ポンドドルは1.23台半ばでは売りが優勢で、おおむね1.23台前半で取引された。米下院の情報特別委員会が内部告発者の手紙を公表しており、トランプ大統領とウクライナ大統領との通話問題で、政権内は非常に混乱しており、通話記録をもみ消そうとしていた動きがあったと伝わっている。米民主党からは弾劾の声が強まっており、ペロシ下院議長は弾劾に向けた正式な調査開始を発表している。ただ市場では、弾劾については上院での賛同が得られず、弾劾裁判が開かれる可能性は低いと見られている。 ECBは今月の理事会で利下げと債券購入再開など追加緩和策を発表したが、市場では不十分との見方が多く、追加利下げを含めた更なる緩和が期待されている。議会が前日から再開されているが、議員がジョンソン首相に謝罪を求めたのに対し、首相はそれを拒否している。首相は10月31日のEU離脱にこだわっており、不安定な英政治情勢がポンドを圧迫。

(27日)
 東京市場は、値動きが限定的だった。ドル円は107.60台から107.80付近での取引。ユーロドルは朝方に1.0905レベルまで下押しされたが、その後は1.0926レベルまで反発。1.09台前半の年初来安値圏で小動き。ポンドドルは1.2320-30レベルでの静かな取引が続いた。週末を控えて日経平均は軟調、169円安で大引けとなった。米中通商協議への期待感が継続しており、、ドル円は下値を試す動きにはならず。もっとも中国の国慶節での大幅連休を前に新たな材料が出にくく、様子見ムードが広がった。

 ロンドン市場は、ポンド売りが先行した。サンダース英金融政策委員が、合意なき離脱の如何にかかわらず利下げする可能性を示唆したことが背景。サンダース委員にはタカ派との評価もあって、意外感があったようだ。ポンドドルは1.23台割れから1.2270付近まで、ポンド円は132円台後半から132.30付近まで下落した。欧州株は上げ幅を拡大、利下げ示唆を歓迎している。その後は主役がドル円に移る。米債利回り上昇とともに107.70-80レベルから上値を試した。前日高値を上回り108円台に乗せると、一気に108.17レベルまで買われた。この動きとともにユーロ円は117円台後半から118円台前半へ、ポンド円も132円台前半の安値圏から一気に133円台乗せまで買われている。豪ドル円は72円台後半から73円台に乗せた。今週はポンドやユーロでのドル買いの動きが続いたが、週末を控えて、ドル円にもドル買いが波及する格好となっている。

 NY市場でドル円は107円台に値を落とした。序盤は底堅い動きが続き108円台で推移していたが、一部報道でトランプ政権が米投資家の中国への資金流入の制限を検討と伝わったことで、市場にはリスク回避の雰囲気が一気に広まった。

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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