ドル高が優勢に ドル円は一時162.55円付近まで上昇=NY為替概況
ドル高が優勢に ドル円は一時162.55円付近まで上昇=NY為替概況
きょうのNY為替市場、ドル高が優勢となる中、ドル円は一時162.55円付近まで上昇。この日発表の米新規失業保険申請件数が予想を下回ったことをきっかけにドル高が優勢となった。米国がイランへの攻撃を強化し、ホルムズ海峡を通過する船舶の往来が減少する中、ドルは米国債利回りの上昇とともに買われている。米軍は再び対イラン攻撃を再開している。
今週発表のインフレ指標がインフレの鈍化傾向を示す内容となり、FRBの早期利上げ観測は後退しているものの、年内の利上げについては見方が変わっていない。本日も複数のFOMC委員の発言が伝わっていたが、利上げに含みを持たせる内容となっていた。
アナリストからは「年後半に向けたドル高要因として、中東情勢、FRBのタカ派姿勢、ハイパースケーラーによるAI設備投資の3つが考えられる」との指摘が出ている。
日銀の追加利上げへの期待もあるものの、FRBが利下げモードに転じ、日米の金融政策格差が縮小しない限りにおいては、日本の当局が様々な介入を実施しても、ドル円の上昇基調は変わらないとの見方は根強い。
ユーロドルは1.14ドル台前半に伸び悩む展開。ただ、一時1.1475ドル近辺まで上昇し、リバウンド相場の兆候は維持されている状況。一方、ユーロ円は186円手前での一進一退が続いた。
アナリストは、中東情勢の緊張緩和を明確に示す兆候が現れない限り、ユーロドルが最近の上昇をさらに拡大する余地は限られるとの見方を示した。天然ガス価格の上昇は、原油価格以上にユーロ圏の交易条件へ大きな悪影響を及ぼすため、ユーロ独自の強さを発揮することは難しいと指摘。
また、ユーロドルは1.15ドル付近で戻り売りが出てくる可能性にも言及。その上で、一段高よりも一定レンジ内で落ち着いた値動きとなる可能性が高いと述べた。
ポンドドルは1.34ドル台に伸び悩んだ。前日にポンドは独歩高を演じ、ポンドドルは200日線を上放れる展開を見せていた。本日は戻り売りに押されていたが、リバウンド相場を加速させるか注目の展開となっている。一方、ポンド円は一旦219円台に買い戻されていたものの、再び218円台での本日安値圏に下落。
ポンド高を期待させる展開も見られているが、アナリストからは、今回のポンド上昇は持続しない可能性があるとの見方も出ている。バーナム氏が、財政拡張に慎重な人物を財務相に起用する方向で検討しているとの観測は、ポンドにとって一定の安心材料となっている。しかし、同氏がどのように財源を確保するのかは依然として不透明だと指摘した。
英国は多額の政府債務を抱え、税負担もすでに高水準にあるため、今後数カ月は財政運営を巡る摩擦が生じる余地が大きいと述べた。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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