日本のスタグフリスクが賃金交渉の好結果を覆い隠す=NY為替
その後、ドル円は上げを一服させ、158.70円近辺での推移。前日のトランプ大統領の投稿で中東情勢への懸念は一服しているものの、不透明感は根強い。原油相場も買い戻しが強まる中、本日の為替市場ではドルの買戻しが優勢となっている。ドル円も159円近くまで買い戻されたものの、下げて始まった米株式市場が下げ渋る中、いまのところ159円台は回復できていない。
海外のエコノミストからは、「日銀は中東紛争を背景に賃金と物価の動向を注視しているが、需要主導のインフレを望む一方、コストプッシュ型インフレに見舞われる不安を抱えている」との指摘が出ている。
春闘の暫定結果は堅調な賃上げを示唆しているが、インフレによって実質賃金の圧迫が続き、加えて中東情勢に起因するエネルギーショックで状況が複雑化している。これにより、日銀が望む賃金と物価の好循環が阻害される可能性があるという。
同エコノミストは、今年の日銀の利上げを7月の1回のみと予想しているが、中東紛争が長期化すれば利上げ時期が前倒しになるか、追加利上げ圧力が高まる可能性があるとしている。
また、日銀は馴染みのあるジレンマにも直面しているという。早期に利上げすれば脆弱な成長を損なうリスクがあり、利上げを見送れば家計の信頼感を損なうリスクがあるほか、円が過度に下落すれば米国の監視対象となる可能性もあるとも指摘した。
USD/JPY 158.73 EUR/JPY 183.98
GBP/JPY 212.75 AUD/JPY 110.62
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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