ドル円、上げ加速し157円台を付ける さすがに明日は介入が話題になりそう=NY為替
きょうのNY為替市場、ドル円は上値追いを加速し、157円台を付けている。片山財務相、城内経済財政相、植田日銀総裁による3者会談後の片山財務相の会見から円安が強まり、一気に150ポイント上昇した格好。片山財務相は「為替について具体的な話は出ていない。市場動向は高い緊張感持って注視。丁寧に対話すること確認」などと述べていた。
また、午後に公表されたFOMC議事録を受けて、ドル高の反応が見られたこともドル円を押し上げている。議事録では「多くが12月利下げは不適切とした一方、複数の委員からは12月利下げは十分適切な可能性」と指摘していたことが明らかとなった。十分適切と指摘した複数の委員は恐らく、トランプ大統領に近いミラン理事とウォラー理事が含まれていると思われる。
160円を一気に視野に入れる動きが出ていることで、さすがに明日の東京市場では介入が話題になりそうだ。また、明日の9月分の米雇用統計への注目が集まっている。
なお、米労働統計局(BLS)は10月分の米雇用統計の公表を取り止めると発表。ただ、非農業部門雇用者数(NFP)のデータだけは、12月5日発表予定の11月分に組み込むとしている。失業率などの家計調査のデータは遡って収集できないと説明した。10月分の米消費者物価指数(CPI)も発表されない可能性がある中、12月5日の11月分と10月分のNFPを含んだ米雇用統計は、12月FOMCの行方を判断する上で、天王山となりそうだ。
政府機関閉鎖の影響が出ていることも想定され、強い内容までは期待しにくい。市場では12月は据え置きとの見方も増えつつあるが、局面が一気に変わる可能性も留意される。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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