【本日の見通し】総裁選の結果の影響を見極めへ、米予算動向も注視
【本日の見通し】総裁選の結果の影響を見極めへ、米予算動向も注視
自民党総裁選は下馬評で有利と見られていた小泉農水相を高市前経済安全保障相が破り、女性初の自民党総裁に就任することとなった。相場は株高円安で反応。高市氏の利上げに否定的な以前の発言や、財政拡大に積極的な姿勢を受けた財政赤字警戒などが円売りにつながる一方、株式市場には追い風という見方が広がっている。
今後はこうした反応がどこまで続くかがポイントとなる。株高などを受けたリスク選好の流れがドル円を支える一方、長期化の可能性が高まってきた米連邦政府機関の一部閉鎖を受けた先行き不透明感からのドル売り円買いが重石。
高市新総裁がどのような政策を具体的に打ち出してくるのかなどを見極める必要があり、日本経済への影響、さらには相場への影響もこれからとなる。当初の反応は元々予想されていた通り円安となったが、今後どこまで円安の流れが続くかが注目される。
出口が見えない米連邦政府機関の一部閉鎖の影響も見極める必要がある。社会保障費を巡るトランプ政権及び共和党と、民主党の対立から予算が成立せず、1日から連邦政府機関閉鎖が続いている。当初は社会保障費についての議論を続けるため11月21日までのつなぎでの予算を提出した共和党案で比較的早期にまとまる期待があったが、民主党側の強硬姿勢も強く、落としどころが見えにくくなっている印象。前回の35日を超える閉鎖も意識されており、米先行き不透明感につながっている。
ドル円はいったん円安が優勢になると見込まれる。150円トライの可能性が十分にありそう。日銀の今月の利上げ期待が後退。年内利上げの期待も低下しており、円売りの流れが意識される。150円前後でどこまで売りが出るかが注目される。
ユーロ円、ポンド円でも円売りが見込まれる。ユーロ円は先週末の173円台前半から一時175円台を付けた。この後も円売りが優勢か。ドル円と違い、米政府機関閉鎖を受けたドル売りが対ユーロなどでも出る分、買いが入りやすい。ポンド円は198円台から201円台トライの動き。200円台でしっかりした動きを見せると、さらなる上昇の期待。
ユーロドルはドル円でのドル買い分、やや上値が重いが、円主導の展開で少し蚊帳の外。ポンドドルも同様で今後の米連邦政府機関閉鎖を受けたドルの動きが意識されるが、目先は円主導の展開が見込まれる分、動きは限定的か。
MINKABUPRESS 山岡

執筆者 : MINKABU PRESS
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