ドル売りと円買いが優勢、ドル円一時148円台割れ=ロンドン為替概況
ドル売りと円買いが優勢、ドル円一時148円台割れ=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル売りと円買いが優勢。米政府機関閉鎖の可能性が高まるなかで、米国の政治混乱が警戒されている。また、政府機関閉鎖となれば、今週の注目指標の米雇用統計発表が延期されるリスクも高まる。不透明感が広がるなかでドルが売られている。ドル円は東京市場での148円台後半からロンドン時間には147円台後半へと下落、下げ幅は約1円に達している。クロス円も下げており、円買いの面も強い。東京午後の実施された本邦2年債入札が不調となり、債券売り・利回り上昇につながったことが円買い圧力となった。今週後半にかけての日銀高官の発言予定を控えて、利上げ観測が広がる面も加わった。ユーロ円は174円台前半から173円台後半へ、ポンド円は199円台後半から198円台後半へと下げている。一方、ユーロドルは1.17台前半から後半へ、ポンドドルは1.34台前半から半ばへと上昇。ドル売り圧力が色濃くでている。ユーロ対ポンドでは、ユーロ買いが優勢。仏伊インフレの加速・英GDPの伸び鈍化と対照的な結果だった影響も指摘される。このあとのNY市場では米雇用関連指標としてJOLTS求人件数発表が注目されている。また、米つなぎ予算関連の動向にも気を付けておきたい。
ドル円は148円付近での取引。東京午前の148.84付近を高値に、その後は売りに押される展開となっている。東京午後の2年債入札が不調となり、債券売り・利回り上昇となったことが円買い圧力につながった。ロンドン市場に欠けて売りが継続、安値を147.83付近まで広げた。この日は、株式・原油・金などの上値が重く、調整ムードもあったようだ。
ユーロドルは1.17台半ばでの取引。東京午前の1.1712付近を安値に、ロンドン時間には買いに動意付いている。ロンドン午前には高値を1.1761付近に伸ばした。ユーロ円は軟調。東京午前の174.42付近を高値に、東京午後以降は売りに押される流れとなっている。ロンドン午前には安値を173.67付近まで広げている。対ポンドではユーロ買いが優勢。フランスやイタリアのインフレが上振れしたことが下支えとなる面があった。
ポンドドルは1.34台前半での取引。東京午前の1.3421付近を安値に底堅く推移し、ロンドン時間にかけては1.3452付近に高値を伸ばしている。一方、ポンド円は軟調に推移。東京午前の199.77付近を高値に、ロンドン序盤には198.76付近まで下押しされている。ドル安と円高の両面が交錯している。対ユーロでは軟調。ユーロポンドは0.8725から0.8745まで上昇している。欧州のインフレ指標の伸び加速とは対照的に、英四半期GDPは前期から伸びが鈍化した。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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