豪雇用、NZ第2四半期GDPの弱さとドル高=オセアニア為替概況
豪雇用、NZ第2四半期GDPの弱さとドル高=オセアニア為替概況
豪ドル、NZドルともに対ドルで大きく売りが出た。朝のNZ第2四半期GDPと8月の豪雇用統計がかなり厳しい結果となったことで朝から売りが優勢。指標の影響はその後の反発を誘ったが、ドル全面高となる中で対ドルでの売りが出やすい地合いにつながる形で売りが出た。
豪ドルドルは米FOMC後の振幅を経て0.6650台で朝の取引をスタート、10時半の豪雇用統計は予想外の雇用者数マイナス、しかも正規雇用の減少と厳しい結果となった。結果を受けて0.6633を付けた後、発表前の水準にいったん戻したが、その後はドル全面高を受けて売りが強まり、午後に0.6610台を付けている。
NZドルドルは朝の第2四半期GDPが予想を超える弱さ。米FOMC後に一時0.6000超えを付けたがすぐに戻し0.5960台でGDP発表を迎えると、すぐに0.5910台へ落とし、その後の戻りも鈍く、午後には0.5900を割り込む動きを見せた。NZ中銀の10月8日会合での利下げは0.25%が90%台、据え置きが少数派という状況であったが、GDP後に利下げを完全に織り込み、30%以上は0.5%利下げを見込むところまで見通しが変化している。相当厳しい結果との認識で、今後の緩和政策への期待が強まる形でNZドル売りとなった。
豪ドル円は午前中豪ドル安と円安が交錯し、97円70銭台を中心とした推移。豪雇用統計発表前にドル円の上昇もあって97円84銭を付けたが、豪雇用の弱さに97円57銭へ急落。その後いったん97円75銭前後に戻すも、午後は対ドルでの豪ドル売りがドル円上昇の勢いに回り、97円53銭を付けた。
NZドル円は朝の87円60銭前後からGDPを受けて午前中に87円割れまで売りが出た。対円での円売りも、対ドルでのNZドル売りが重石となり、午後は87円00銭前後での推移。
※今週の主な指標
*NZ
結果
2025/9/17 7:45 NZ経常収支 2025年第2四半期 結果 -9.7億ドル 前回 -7.09億ドル(-23.24億NZドルより修正)
2025/9/18 7:45 NZ実質GDP(前年比)2025年第2四半期 結果 -0.6% 予想+0.1% 前回 -0.6%(-0.70%より修正)
2025/9/18 7:45 NZ実質GDP(前期比)2025年第2四半期 結果 -0.9% 予想-0.3% 前回 0.9%(0.8%より修正)
予定
2025/9/19 7:45 NZ貿易収支 8月 前回 -5.78億NZドル
*豪州
結果
2025/9/17 9:30 豪Westpac先行指数(前月比)8月 結果 -0.04% 前回 0.13%(0.14%より修正)
2025/9/18 10:30 豪雇用者数(前月比) 8月 結果 -0.54万人 予想 +2.1万人 前回 +2.65万人(2.45万人より修正)
2025/9/18 10:30 豪失業率8月 結果 4.2% 予想 4.2%前回 4.2%
2025/9/18 10:30 豪正規雇用者数(前月比)8月 結果 -4.09万人 前回 +6.36万人(6.05万人より修正)
2025/9/18 10:30 豪非常勤雇用雇用者数(前月比)8月 結果 3.55万人 前回 -3.71万人(-3.59万人より修正)
MINKABUPRESS 山岡

執筆者 : MINKABU PRESS
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