【これからの見通し】ドル円が軟調に推移、日米両面の材料で その持続性を探る
【これからの見通し】ドル円が軟調に推移、日米両面の材料で その持続性を探る
今週はドル円が軟調に推移している。きっかけとしては日米通商合意の発表で、当面の不確実性が払しょくされたことにある。日銀の利上げ可能性や、パウエルFRB議長に対する辞任および米利下げ圧力といった材料が、再び前面に押し出される格好となっているようだ。
そのなかで、株式市場は当面の不透明材料が一つ取り払われたことで続伸している。リスク動向の面からは、リスク選好の円安材料となりやすい。この点に再び焦点が当てられるようだと、円高・ドル安相場に揺る戻しが入る可能性も指摘される。
現在は、ドル円の軟調な流れの持続性が試される局面になっているようだ。
この後の海外市場で発表される経済指標は、フランス・ドイツ・ユーロ圏・英国・米国などのPMI速報値(7月)、トルコ中銀やECB理事会の政策金利発表、カナダ小売売上高(5月)、米新規失業保険申請件数(07/13 - 07/19)、米新築住宅販売件数(6月)などが予定されている。各国・地域のPMIで景況感の差異がみられるのかどうかをチェックしたい。
また、ECB理事会では政策金利据え置きがコンセンサスとなっている。焦点は次回以降の利下げタイミングに関するヒントが得られるのかどうかとなろう。ただ、足元ではEUと米国の通商協議が進行中であり、日米のような合意が早期に得られるのかとうかがポイントとなろう。双方がある程度納得する形での合意となれば、欧州景気動向をにらんで早期利下げ観測が再燃しそうだ。ただ、現段階ではまだ通商協議の行方待ちではあるが。
発言イベント関連では、上記のECB理事会に関連してラガルドECB総裁会見が注目される。その他は、トランプ発言、米国と中国やEUとの通商協議関連の報道が注目される。米企業決算発表は、インテルが注目される。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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