円高派は正しいが、依然としてポジションは不足との指摘=NY為替
きょうも為替市場はドル安が優勢となる中、ドル円は下値模索の動きが続いている。一時143.45円付近まで下落し、21日線を下放れる展開となっている。ドル円は4月に一旦140円を割り込んだが、そこから反転しているが、本日の動きを見ると年初からの下げトレンドは継続している模様で再び140円割れを試しに行くか注目される。
円自体も再上昇の格好となっている中、一部からは、円高派の行動は正しいとは思われるが、依然としてポジションは不足ぎみとの指摘が出ている。驚くべきはオプション市場が急激な円高に備えていない点だという。ドル円が急速に下落する中、オプション市場での翌月までの円高に備えたポジションはそれほど増えておらず、大きな動きのリスクもほとんど織り込んでいないという。
ファンダメンタルズと政治の要因が交錯し、円の大規模なブレイクアウトの舞台が整いつつあるが、円強気派でさえ、それに対する十分なポジションを取っていない可能性があると指摘。この先1カ月のオプションの満期を見ると、円高を予想する最大の関心は140円に集中。これは現行水準から約2.5%下回っている程度。138円と135円にも関心が集まってはいるものの、十分にヘッジしているとは考えにくい状況だという。
USD/JPY 143.67 EUR/JPY 162.94
GBP/JPY 193.02 AUD/JPY 92.80
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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