ドル売り優勢、台湾ドル急騰が影響か 先週末米雇用統計後の動きも ドル円143円台=ロンドン為替概況
ドル売り優勢、台湾ドル急騰が影響か 先週末米雇用統計後の動きも ドル円143円台=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル売りが優勢。週明けのアジア市場で台湾ドルが対米ドルで急騰、市場全般にドル売り圧力を波及させる面があった。米関税に関連して台湾の輸出企業から保有している米ドルを台湾ドルに交換する動きが強まったもよう。台湾中銀は、アナリストに対して投機的なコメントを控えるよう要請している。また、先週末の米雇用統計は強い結果となったが、ドル買いの動きが続かなかったこともドル安圧力の根強さを印象付けていた。ドル円は週明けアジア市場で145円付近から一時144円台割れとなった。その後買戻しが入ったが144円台前半までの動きにとどまり、ロンドン時間には143.80付近まで安値を広げている。ユーロドルは1.13付近から1.1350手前水準へ、ポンドドルは1.3250台から1.3310付近へと買われている。クロス円は円買いに押される展開。ユーロ円はロンドン市場で安値を163円手前へと広げている。ポンド円は191.20台まで下押しされた。欧州株は英市場が休場となり、独仏株は高安まちまち。米株先物は時間外取引で反落している。米10年債利回りは4.31%台で推移している。
ドル円は143円台後半での取引。東京不在のアジア朝方に145円ちょうど付近の高値をつけたあとは、売りに押される展開。ロンドン朝方に144円台割れとなったあと、いったん144.40台まで戻したが、再び143.80付近へと安値を広げている。先週末の米雇用統計が強かったもののドル買いが続かなかったことや、週明けのアジア市場でトランプ関税に関連して台湾ドルが急騰しドル安の動きが波及した面が指摘される。
ユーロドルは1.13台前半での取引。アジア朝方の1.1295近辺を安値に買われ、ロンドン朝方には1.1347近辺に高値を伸ばした。その後は売買が交錯しているが、ドル売り圧力は根強く底堅く推移している。ユーロ円は163円台前半での取引。アジア早朝の164.01近辺を高値に、足元では163.08近辺まで安値を広げている。ドル円とともに上値重く推移。対ポンドではややユーロ買いが優勢。
ポンドドルは1.33台前半での取引。アジア朝方の1.3257近辺を安値に買われ、ロンドン時間には高値を1.3313近辺に伸ばしている。ポンド円は逆に軟調。ドル円とともに売られている。アジア早朝の192.65近辺を高値にロンドン序盤には191.24近辺に安値を広げた。ユーロポンドは0.8502から0.8533までのレンジでポンド売り優勢に推移している。今週の英中銀金融政策会合では25bp利下げの見方が優勢になっている。英株式市場はアーリーメイバンクホリデーのため休場。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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