FX/為替「ドル/円今日の予想」 外為どっとコム トゥデイ 2025年12月5日号

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2025年12月5日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 為替アナリスト 中村勉
目次
▼4日(木)の為替相場
(1):豪貿易収支 予想を下回る
(2):日銀利上げ観測報道
(3):米新規失業保険申請件数 約3年ぶり低水準
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:155円台後半では上値が重くなりやすい/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
4日(木)の為替相場

期間:4日(木)午前7時10分~5日(金)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):豪貿易収支 予想を下回る
豪10月貿易収支は43.85億豪ドルの黒字となり、黒字額は市場予想(45.00億豪ドル)を下回った。輸出が前月比+3.4%と伸びが鈍化した一方、輸入は+2.0%にやや拡大した。同時に発表された豪10月家計消費は前月比+1.3%と市場予想(+0.6%)を上回る大幅な伸びとなった。
(2):日銀利上げ観測報道
ロイター通信が「日銀が18、19日の金融政策決定会合で政策金利を0.75%に引き上げる可能性が強まった。高市早苗政権も日銀の利上げ判断を容認する構えだ」と複数の関係筋の証言をもとに報じた。また、「9、10日の米連邦公開市場委員会(FOMC)などを受けた市場の動きや、企業の賃上げを巡る情報を踏まえて最終判断する」と伝えた。
(3):米新規失業保険申請件数 約3年ぶり低水準
11月29日までの週の米新規失業保険申請件数は19.1万件と市場予想(22.0万件)に反して前週(21.8万件)から減少。2022年9月以来の低水準となった。ただ。感謝祭(27日)の祝日前後で一時的に申請件数が減少した可能性も否定できない。これより前に発表された米11月チャレンジャー人員削減数は7.13万人と前月(15.31万人)から減少した。前年比同月では23.5%増加した。
4日(木)の株・債券・商品市場

ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)

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人気通貨ペア 本日の予想レンジ

ドル/円の見通し:155円台後半では上値が重くなりやすい
昨日のドル/円は、日銀の追加利上げを巡る観測報道を受けて円買いが優勢となると、一時154.51円前後まで下落した。その後は、米長期金利の上昇を受けたドル買いもあり下げ幅を縮小し、終値ベースでは約0.1%安だった。なお、米新規失業保険申請件数は約3年ぶりの低水準となったが、感謝祭休暇を含む週のデータであったこともあり、米労働市場減速への警戒感を払拭させるには至らなかった。本日は米9月個人消費支出物価指数(PCEデフレーター)が発表される。米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げを決めた10月の連邦公開市場委員会(FOMC)前のデータであることから影響は限定的となる公算が大きいが、FRBが重視するインフレ指標なだけに結果に注目が集まる。12月のFOMCでの追加利下げと日銀金融政策決定会合での追加利上げが目先のメインテーマとなっているだけに本日もドル/円は155円台後半では上値が重くなりやすいだろう。日足一目均衡表の転換線(155.75円前後)が上値目途として意識されそうだ。下値は昨日安値(154.51円前後)が目途として意識されそうだが、金利市場ではすでにFOMCの利下げと日銀の利上げを90%以上織り込んでいることから、一段の下押しの可能性は低そうだ。
注目の経済指標:米PCEデフレーター

注目のイベント:ECB高官発言
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外為どっとコム総合研究所 情報企画部 為替アナリスト中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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