ドル円、明日の米雇用統計前に200日線で上値抑えられる 英中銀が利下げ=NY為替序盤
きょうもドル円は売りが続き、東京時間には一時151円台に下落する場面も見られていた。本日の200日線が152.80円付近に来ているが、その水準を下抜けている。海外時間に入って、買い戻しの流れが出ていることもあり、200日線付近まで買い戻されていたが、上値を抑えられている。200日線を完全にブレイクして行くか、明日の米雇用統計を前に本日は要注目となる。
トランプ関税への懸念がひとまず一服する中、全体の雰囲気は落ち着いている。しかし、警戒感は根強く、直近のドル安の持続性に懐疑的な見方は依然として多い。
一方、円高は続いており、海外時間に入ってユーロ円やポンド円は下値を模索している。前日の日本の実質賃金のデータが2カ月連続のプラスになったことで、日銀の早期追加利上げへの期待が高まっている模様。当初は早くても次回は7月との見方も多かったが、ここにきて5月の声も一部から出始めている。3月後半から4月初めの春闘の情勢を受けて、実質賃金の持続的なプラスが見込めるようになれば、タカ派に傾斜している日銀はすぐに動くと見ているのかもしれない。
英中銀がこの日金融政策委員会(MPC)の結果を公表し、政策金利を0.25%引き下げ4.50%とした。予想通り。ただ、委員の投票行動は9名のうち7名が0.25%の利下げを支持し、2名が0.50%の大幅利下げを主張していた。ベイリー英中銀総裁は「利下げに段階的で慎重なアプローチとる」と述べていたが、ポンドは売りの反応が強まった。市場では年内の利下げ期待をこれまでの2回から3回に増やす動きも見られている。
なお、日本時間0時のNYカットでのオプションの期日到来は152.50円に観測。
6日(木)
152.50(11.0億ドル)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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