午後に入って円買い強まる、植田総裁発言がきっかけ=東京為替概況
午後に入って円買い強まる、植田総裁発言がきっかけ=東京為替概況
15日のドル円は158円00銭前後でスタート。158円08銭を付けた後、少し売りが出たものの157円90銭前後でのもみ合いとなって午後を迎えた。
13時過ぎまで同水準での推移が続いていたが、全国地方銀行協会の新年の集いで講演を行った植田日銀総裁が今後の金融政策について言及したことで一気に円高となった。
総裁は先月の会合でも示した今後も経済物価情勢の改善が続くなら政策金利を引き上げ、緩和度合いを調整することを改めて示した。また利上げを行うかどうか、来週の会合で議論し判断する考えを示した。昨日の氷見野副総裁も同様の姿勢を示しており、正副総裁の同様の発言を受けて、市場では1月利上げの可能性を意識する展開となっている。
日本長期国債利回りが上昇、金利市場の動きを受けて1月の会合での利上げ織り込みは75%近くまで跳ね上がった。先週末時点で50%割れ、月曜日でも50%ちょっとであったところから、氷見野副総裁で60%を超え、今日の植田総裁発言で70%を超える動き。
ドル円は157円90銭前後から157円20銭まで売りが広がった。円買いの動きでクロス円も軒並みの下げ。ユーロ円は朝の162円80銭台から161円89銭まで、高値からキレイに1円の下げとなっている。朝に193円台を付けていたポンド円は191円86銭までとさらに大きく下げた。
円主導の動きでユーロドルなどは動きが鈍く、ユーロドルは1.0300を挟んで朝から16ポイントレンジ。
MINKABUPRESS 山岡
執筆者 : MINKABU PRESS
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