２０２５年は意外に円高との声も＝ＮＹ為替

　ＮＹ時間の午後に入ってドル円は１５７．３０円付近で推移している。本日のドル円は前日の流れを引き継いで１５６円台前半まで一時下落していたものの、日米の金融政策の格差からドル円の上値期待は根強く、本日は１５７円台に下げを取り戻している。ファンド勢中心に円キャリー取引への期待も強く、来年は１６０－１６５円の水準へのレベルシフトも期待されているようだ。

　２０２４年は主要国通貨はすべてドルに対して下落し、ドル指数は２０１５年以来最高の年間パフォーマンスを記録した。円や資源国通貨は今年最大の敗者となったが、２０２５年には明暗が分かれるとの見方も出ている。２０２１年から２０２４年にかけて４年連続で下落した円は、２０２５年には上昇する可能性が高いという。Ｇ１０の中銀の中で利上げ路線にあるのは唯一日銀だけで、金融市場では２０２５年の利上げがほぼ織り込まれている。さらに、日本は中国や欧州など他の輸出国と比較して米国との貿易摩擦の影響を受けにくく、それが円の底値設定を支援するという。

　アナリストからは３月末には１５０円、６月末には１４９円、年末には１４５円に達するとの予想も出ている。オプション市場でも今後数四半期の円高を見込んだ取引が優勢となっているようだ。

USD/JPY　157.29　EUR/JPY　162.88
GBP/JPY　196.74　AUD/JPY　97.33

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美