ユーロ、年末にかけて自律反発の可能性 ある種の悪材料出尽くし感=NY為替
きょうの為替市場はドル買いが一服する中、ユーロドルは買い戻しが出ており、1.05ドル台後半に戻している。本日1.0565ドル付近に来ている21日線を上回っており、明日の米雇用統計を受けた動きが注目される。
前日はフランス議会で内閣不信任案が可決し、バルニエ内閣が崩壊した。まだ、総選挙から1年を経ておらず、法律上解散もできないことから、マクロン大統領は後任の首相探しに着手した。ただ、首相探しは難航が予想され、仏政治は流動的となっているが、いまのところ市場は落ち着いた反応を見せている。
ユーロは今四半期にすでに5%超下落しているが、ここ数日やや持ち直しも見られる。そのような中、年末にかけて小幅ながらもこの上昇を維持できる可能性があるとの指摘も出ている。もちろんユーロを買う材料はない。ただ、ECBの利下げやトランプトレード、仏政治など、想定される悪材料を全て織り込んだことから、ある種の悪材料出尽くし感が、年末にかけて出る可能性があるという。
ファンド勢のポジショニングも明らかにショートに傾いており、ユーロの買い戻しに勢いがつくようなことがあれば、ショートカバーが出易いという。ただ、あくまで自律反発の域である。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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