【これからの見通し】きょうはドル買いが優勢、先月末のドル売りの流れは一服
【これからの見通し】きょうはドル買いが優勢、先月末のドル売りの流れは一服
先週は月末週でもあり調整的なドル安の動きが続いた。ドル円は一時149円台前半まで下落する場面があった。しかし、週明けのマーケットではドル相場が反発している。
市場ではBRICSに対するトランプ100%関税発言が話題となり、再びトランプ相場が意識される面があるようだ。また、フランス予算案をめぐって同国の政局が不透明になっている。最悪のケースでは連立崩壊、フランス格下げなどが想定され、ユーロ売り・ドル買いを招くことも指摘される。
ドル円は先週末の報道で植田日銀総裁が早期利上げの可能性を示唆したと市場が解釈し、円買いが広がった。しかし、本日の下げも149円台前半でサポートされて、150円台後半に戻している。
現状のドル指数は10日線をサポートとして反発しており、21日線に接近している。ただ、上抜けには至らず、ドル高方向へのトレンド変化まではみられていない。
トランプ相場、欧州の政治情勢の不透明感など政治的な材料に市場は神経質な動きをみせている。しかし、今週は週末に米雇用統計を控えている。その前哨戦としてJOLTs求人件数、ADP雇用統計、新規失業保険申請件数などの発表も予定されている。一連の米雇用関連指標で、米FOMCの利下げ幅やタイミングの見通しが固まってくることが期待される週となる。
この後の海外市場で発表される経済指標は、フランス・ドイツ・ユーロ圏・英国・米国などの製造業PMI(購買担当者景気指数・確報値)(11月)、英ネーションワイド住宅価格指数(11月)、スイス小売売上高(10月)、スイス製造業PMI(購買担当者景気指数)(11月)、ユーロ圏失業率(10月)、米建設支出(10月)、米ISM製造業景気指数(11月)などが予定されている。各国の製造業関連の強弱感をチェックしておきたい。
発言イベント関連では、日銀債券市場サーベイ(11月)の公表、ウォラーFRB理事、ウィリアムズNY連銀総裁などの講演が注目される。米国は感謝祭翌週の月曜日サイバーマンデーとなる。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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