ユーロ相場が急落、ユーロ圏PMI速報値が弱含みECB利下げ観測高まる 対ドル一時1.03台=ロンドン為替概況
ユーロ相場が急落、ユーロ圏PMI速報値が弱含みECB利下げ観測高まる 対ドル一時1.03台=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、ユーロ相場が急落した。フランス、ドイツ、ユーロ圏などのPMI速報値が予想を下回ったことが景気への不透明感を広げた。12月ECB理事会での50bp大幅利下げ観測が約5割に高まっている。独2年債利回りは一時2022年以来の低水準に低下。ユーロ相場はストップを巻き込んで急落している。ユーロドルは1.04台後半から1.03台前半へ、ユーロ円は162円台割れから一時160円台割れまで急落した。英PMI速報値も弱含み、ポンドも軟調。対ドルは一時1.25台割れ、対円は194円台から193円台割れまで下落。ユーロ対ポンドではユーロ売りが先行も戻している。ドル指数は年初来高値水準を更新している。欧州株や米株先物・時間外取引は軟調に推移している。ラガルドECB総裁やデギンドスECB副総裁からは米関税引き上げに対する警戒感が示された。ドル円は154円台での上下動に終始しており、この時間帯は欧州通貨に主導権が移っている。
ドル円は154円台前半での取引。この日は前日終値を挟んで方向性に欠ける振幅が続いている。東京午前の153.97近辺を安値にその後は底堅く推移。ロンドン朝方には154.96近辺まで高値を伸ばした。その後は再び上値が重くなり154円台前半から半ばで推移している。米10年債利回りは4.42%付近から4.38%台へと低下も、欧州債利回りの低下に連れた面が強かった。
ユーロドルは1.04台前半での取引。東京市場では前日終値付近で揉み合っていた。ロンドン朝方には1.0498近辺まで小幅に高値を更新。しかし、その後発表されたフランス、ドイツ、ユーロ圏のPMI速報値が弱含んだことでユーロ売りが強まった。ユーロドルはストップを巻き込みながら一時1.0335近辺まで急落。2022年以来の安値水準となった。その後は下げ一服も1.04台前半までの戻りは限定的。ユーロ円はロンドン朝方の162.49近辺を高値に、一時159.93近辺まで急落した。その後は161円付近まで下げ渋り。対ポンドではユーロ売りが先行も、英指標も弱く買い戻されている。
ポンドドルは1.25台前半での取引。東京朝方の1.2596近辺を高値に上値重く推移。ロンドン朝方のユーロドル急落につれて売りが強まった。英PMI速報値が欧州ほどではないものの弱含んだことも上値を抑えた。一時1.2487近辺まで安値を広げた。その後は1.25台前半に下げ渋っている。ポンド円はロンドン朝方の194.81近辺を高値に、一時192.86近辺まで下落した。その後もの戻りは193円台半ばまで。ユーロポンドは下に往って来い。ロンドン朝方の0.8347近辺を高値に一時0.8268近辺まで急落したが、その後は0.8330付近まで買い戻された。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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