ドル買い優勢、ドル円は一時150円台乗せ 米債利回りが上昇=ロンドン為替概況
ドル買い優勢、ドル円は一時150円台乗せ 米債利回りが上昇=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、ドル買いが優勢。米10年債利回りが4.08%付近から4.13%付近へと上昇したことに反応。週明け海外市場では特段の注目指標発表はなく、ファンダメンタルズ材料に欠けている。そのなかで、週末の報道に影響された面が指摘される。中東情勢の緊迫化が原油高を再燃させておりインフレ懸念に。また、トランプ氏の優勢が伝えられるなかで高関税率がインフレ圧力となる面も。この日はトランプ関税政策を警戒したタイバーツが対ドルで大幅安となるなど側面からのドル買いの動きもみられた。ドル円は149円台前半から150円台に一時上昇。ユーロドルは1.08台後半から半ば割れへ、ポンドドルは1.30台半ばから1.30台前半へと軟化している。ドル円とともにクロス円も上昇。ただ、欧州株は軟調に推移しており、リスク選好の動きはみられず。市場では27日の衆院総選挙を控えた政治不透明感から日銀が利上げに踏み切りにくい状況にあるとみる向きもあるようだ。このあとのNY市場ではローガン・ダラス連銀総裁、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁、シュミッド・カンザスシティ連銀総裁などの講演やイベント参加が予定されており、その内容を確認しておきたい。
ドル円は150円付近での取引。東京午前は軟調に推移し、昼過ぎには149.09近辺に安値を広げた。しかし、その後は買いの流れに転じている。ロンドン序盤には150円台乗せから150.09近辺に高値を伸ばし、1円幅での上昇となっている。米債利回りが上昇しており、ドル買い圧力が優勢になっている。
ユーロドルは1.08台半ばでの取引。東京朝方の1.0872近辺を高値に、その後は上値重く推移している。米債利回り上昇とともに足元では1.0845近辺まで下押しされた。ユーロ円は振幅。東京市場で162円台後半から162.00付近まで下落も、その後は買いに転換している。ロンドン序盤にはドル円の150円台乗せとともに162.83近辺に高値を伸ばしている。対ポンドではややユーロ買いが先行もすぐに値動きは一服した。ロンドン早朝の9月独PPIは前年比-1.4%と予想以上の低下となったが、特段の反応は見られなかった。
ポンドドルは1.30台前半での取引。東京朝方の1.3058近辺を高値に、上値重く推移。ロンドン序盤には1.3012近辺まで安値を広げている。ポンド円はユーロ円と同様に上下動。195円台前半から194.57近辺まで下落したあとは、上昇に転じている。ロンドン序盤には195.41近辺まで高値を伸ばした。ユーロポンドは0.8321から0.8339までのレンジでロンドン序盤にポンド買い優勢も、すぐに値動きは落ち着いた。東京朝方に発表された10月英ライトムーブ住宅価格は前月比+0.3%と前回の+0.8%から伸び悩んだが、ポンド相場は反応薄だった。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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