ドル円、強い米小売売上高で150円台上昇も滞空時間は短い ユーロが下落=NY為替序盤
きょうの為替市場、NY時間に入ってドル買いが強まる中、ドル円は一時150円台に上昇する場面が見られた。先ほど発表になった9月の米小売売上高が予想以上に強い内容で米個人消費の底堅さを示した。これを受けて短期金融市場ではFRBの利下げ期待をやや後退させており、為替市場はドル買いの反応に繋がっている模様。米国債利回りも上昇している。
米小売売上高を受けてドル円は、ここ数日拒まれていた150円を突破した。しかし、滞空時間は短く、直ぐに戻り売りに押されて149円台に戻している。150円台での売り圧力の強さがうかがえる動き。FRBが利下げサイクルを開始し、日銀は逆に利上げに着手し始める中で、以前のように160円を超えて上昇すると見ている向きはまだ少ない。150円を突破しても以前ほど上値は軽くないようだ。
目先は、心理的節目の150円台の完全回復、その上はフィボナッチ水準が来ている150.65円付近、そして151円台前半に来ている200日線が上値ターゲットとして意識される。
ECBが理事会を開催し、予想通りに0.25%ポイントの利下げを実施した。ラガルド総裁の会見が現在行われているが、成長に対するリスクは下振れ方向と指摘する一方、インフレは向こう数カ月で上昇するとの見通しを示している。米小売売上高の発表に伴うドル高もあって、ユーロドルは1.08ドル台前半まで下落し、200日線を下放れる動きとなっている。
なお、日本時間23時のNYカットでのオプションの期日到来は現行付近には観測されていない。
17日(木)
現行付近にはなし
USD/JPY 149.79 EUR/JPY 162.09
GBP/JPY 194.61 AUD/JPY 100.19
EUR/USD 1.0822 EUR/GBP 0.8330
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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