ドル円、143円台半ばでの推移 今度は中東情勢がドル円を押し下げ=NY為替
NY時間の終盤に入ってドル円は143円台半ばで推移している。本日のドル円は再び売りが強まり、一時142円台に下落する場面も見られた。石破氏の自民党総裁選勝利に伴う急変は一服していたものの、今度は中東情勢がドル円を押し下げた。
イランがイスラエルに対して弾道ミサイルを発射。米政府はイランから200発のミサイルが発射されたと述べているが、イスラエル軍は、多くは迎撃したが一部は着弾したと発表。死者も何人か出ているようだが、米国はイランによるイスラエル攻撃は効果がないと分析している。
4月のように波紋が広がらずに一旦収束するのか、それともさらに両国がエスカレートして行くかは未知数だが、急落していた米株式市場も下げ渋っており、今後の情勢を確認したい意向もあるようだ。
なお、石破内閣が本日発足したが、石破首相は金融緩和について「緩和の基本姿勢は維持されるよう期待しながら見守っている。日銀との意思疎通のうえ、手法は日銀に委ねられるべき」と述べていた。経済再生担当相に決まった赤沢担当相も日銀の追加利上げについて慎重な判断を要請し「経済を冷やすようなことは当面やってはならない」と述べていた。
これらの発言もあり、市場は少なくとも今月末の決定会合での利上げはないと見ている模様。ただ、植田総裁は見通しに沿って経済・物価が推移すれば、利上げを継続する方針を表明しており、市場では12月の利上げ期待も根強く残っている。エコノミストの間では半々といった調査も流れていた。なお、短期金融市場では来年以降との見方がコンセンサスとなっている状況。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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