【本日の見通し】見通し分かれるFOMC次第
【本日の見通し】見通し分かれるFOMC次第
今晩午前3時の米連邦公開市場委員会(FOMC)次第の展開。約4年半ぶりとなる利下げ実施は確定的。焦点は利下げ幅となる。0.25%か0.50%かで見通しはかなり拮抗。雇用の弱さなどを受けて大幅利下げ期待が広がるものの、物価の鈍化が思ったほど進んでいないこともあり、今月の消費者物価指数発表後などは0.25%で市場のコンセンサスがかなり高まる場面が見られた。しかし、FEDWatcherとして知られるWSJ紙のFRB担当記者ニック・ティミラオス氏が当局は0.25%か0.50%かを決めかねていると報じたことで大幅利下げ期待が台頭。
直近、金利先物市場は0.5%利下げを67%程度と三分の二程織り込む動きを見せているが、短期金利市場はそこまで織り込んでおらず、見通しが拮抗、専門家予想も0.25%利下げ見通しが多く残っているという状況になっている。
見通しが分かれる分、どちらになったとしても相場に影響が出てくる。基本的に0.25%利下げで買い、0.50%利下げで売りであるが、プラスして同時に発表されるドットプロットを確認したいところ。
今回は四半期に一度発表されるFOMCメンバーによる経済見通し(SEP)の公表回にあたっており、各メンバーの年末時点での政策金利見通しをドットで示したドットプロットがSEPの中で示される。前回6月時点では5.00-5.25%が中央値となっていたが、今の情勢からそのままということはありえず、大きな下方修正が見込まれる。
金利市場などでは年内1%-1.25%の利下げを織り込んでいる。今回0.25%だった場合、後0.5%が二回か1回という計算になる。ドットプロットでの中央値がこうした見方を支えるほど下がってくるかがポイント。今回と合わせ0.75%利下げに留まった場合、ドル買いが進む可能性がある。
午前3時半からのパウエル議長会見にも注意したい。
FOMCまでは様子見ムードとなりそう。ドル売り一服であるが、買い上げる勢いも見られず。ドル円は141円台半ばから142円台のレンジ取引を見込む。ユーロドルなどその他通貨もFOMCまでは落ち着いた動きとなりそう。
MINKABU PRESS 山岡和雅
執筆者 : MINKABU PRESS
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