アジア株 上海株7カ月ぶり安値、デフレスパイラルに米中対立激化懸念 米下院「バイオセキュア法案」可決
アジア株 上海株7カ月ぶり安値、デフレスパイラルに米中対立激化懸念 米下院「バイオセキュア法案」可決
東京時間14:00現在
香港ハンセン指数 17233.64(+36.68 +0.21%)
中国上海総合指数 2722.01(-14.48 -0.53%)
台湾加権指数 21005.66(-138.78 -0.66%)
韓国総合株価指数 2532.39(-3.54 -0.14%)
豪ASX200指数 8013.30(+25.21 +0.32%)
インドSENSEX30種 81519.06(-40.48 -0.05%)
アジア株は軒並み下落。中国懸念やあすのトランプ氏とハリス氏の討論会や米消費者物価指数への警戒感が高まっている。8月米雇用統計は雇用者数の伸びが予想に届かなかったものの、失業率は5カ月ぶりに低下した。米労働市場はそこまで弱くないとの見方から米景気減速に対する過度な懸念が後退している。
中国景気減速懸念は高まっている。8月生産者物価指数の下落幅は予想以上に拡大し4月以来の落ち込みを記録した。消費者物価指数は2月以来の高水準を記録したものの、悪天候で食料品価格が上昇したことが影響した。食料品を除く他の品目では総じて伸びが鈍化、デフレが懸念される。消費者の節約志向が高まっており、都市部で人気のアパレルやレストランが相次いで閉店に追い込まれているという。消費低迷、物価下落、企業業績悪化に伴う賃金減少といった「デフレスパイラル」に陥る恐れがある。
また、ここに来て米中対立激化懸念も一段と高まっている。米下院が9日、特定の中国バイオテクノロジー企業と、その米国子会社からの政府調達を禁止する「バイオセキュア法案」を可決した。米中対立はハイテクだけでなくバイオ産業にも拡大する恐れがある。最初に影響を受けるのは、華大集団、華大智造、無錫薬明康徳新薬開発、コンプリート・ゲノミクス、薬明生物技術の5社になる。
上海株は2月以来の安値を更新、医療品関連が総じて下落。無錫薬明康徳新薬開発は4.7%安、人福医薬集団は4.5%安、国薬集団薬業は4.3%安、九州通医薬集団は3.1%安。保利置業集団や北京城建投資発展、金地集団、北京万通新発展集団、緑地控股など不動産株も下落している。
執筆者 : MINKABU PRESS
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