ドル円、145円台を一気に回復 米GDPの上方改定でドル買い戻し加速=NY為替序盤
きょうもNY為替市場はドルの買い戻しが優勢となっている。月末絡みのフローと見られるドル買いが見られる中、先ほど発表の第2四半期の米GDP改定値が上方改定となったことから、ドル買い戻しに拍車がかかったようだ。
ドル円は145円台を一気に回復しており、ストップを巻き込んで145円台半ばまで一時上昇している。上値での戻り売り圧力も観測される中で145円台を維持できるか注目される。
市場は明日の7月のPCEデフレータの発表を待っており、それはFRBの利下げ観測をより強めると見られている。そのためドルは、FRBの利下げ期待、ポジション調整、モメンタムからの圧力を受け続け、中期的には下げが継続するとの見方も出ている。
円は7月に続き、8月も上昇して終えそうな気配となっている。2カ月連続の上昇は昨年末以来。日銀と他の中央銀行との見通しが逆であることから、円はさらなる上昇も予想されているようだ。FRBが来月から利下げを開始しようとしている一方で、日銀は追加利上げの方向にある。
そのような中で、ドル円はそのサイクルで140円を割り込む可能性も指摘されている。円は長期間に渡って資金調達手段として利用されてきたが、再び安全通貨としての地位を確立しつつある兆候も見られているという。
なお、日本時間23時のNYカットでのオプションの期日到来は145円に観測されている。
29日(木)
145.00 (4.6億ドル)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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執筆者 : MINKABU PRESS
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