【これからの見通し】一連の米インフレ指標を通過、米9月利下げ観測を確認 市場は沈静化へ
【これからの見通し】一連の米インフレ指標を通過、米9月利下げ観測を確認 市場は沈静化へ
今週注目された米PPI、CPIのインフレ指標を通過して、市場は落ち着いた値動きになっている。株式市場は特段、崩れることもなく底堅く推移。ドル円相場は概ね147円を中心とした上下動が繰り返されている。ユーロドルは1.10台に乗せており堅調に推移しているが、ポンドドルは1.28台で売買が交錯と、ドル全般にはややドル安に傾く程度の動きに収まっている。先週初頭にみられた、パニック相場からは回復している。来週のジャクソンホール会合をにらみつつ、ポジションを整理して待ちの段階に入っているようだ。
きょうも米経済指標発表が多い。日本時間午後9時30分には、米ニューヨーク連銀製造業景気指数(8月)、米新規失業保険申請件数(08/04 - 08/10)、米フィラデルフィア連銀景況指数(8月)、米小売売上高(7月)、米輸入物価指数(7月)、米輸出物価指数(7月)などの発表が予定されている。その後には、米企業在庫(6月)米NAHB住宅市場指数(8月)対米証券投資(6月)などが発表される。日本時間午後9時30分にはカナダ卸売売上高(6月)の発表も予定されている。
ただ、米小売売上高に市場予想と乖離した結果がでなければ、米9月FOMC会合での利下げ観測自体には大きな影響は与えないものとみられる。あとは利下げ幅が25bpもしくは50bpいずれになるのか、市場観測の強弱感に影響することとなろう。米小売売上高の市場予想は、前月比+0.4%(前回0.0%)、自動車除く前月比+0.1%(前回+0.4%)となっている。
発言イベント関連では、ムサレム・セントルイス連銀総裁が経済および金融政策について講演(質疑応答あり)を行う。NY午後にはハーカー・フィラデルフィア連銀総裁でイベントで講演を行う予定。米主要企業決算発表は、ウォルマート、アプライドマテリアルズなどが注目されよう。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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