アジア株 上海株続落、トランプ復活による米中摩擦警戒 予想外の金利引き下げも中国経済には「焼け石に水」
アジア株 上海株続落、トランプ復活による米中摩擦警戒 予想外の金利引き下げも中国経済には「焼け石に水」
東京時間14:03現在
香港ハンセン指数 17618.04(-17.84 -0.10%)
中国上海総合指数 2946.63(-17.59 -0.60%)
台湾加権指数 22723.17(+466.18 +2.09%)
韓国総合株価指数 2779.24(+15.73 +0.57%)
豪ASX200指数 7977.40(+45.66 +0.58%)
インドSENSEX30種 80357.50(-144.58 -0.18%)
アジア株は高安まちまち。
台湾、韓国、豪州は反発。ナスダック4日ぶり反発を受け半導体などハイテク関連が買い戻されている。
台湾株は大幅上昇。聯発科技や聯華電子、世芯電子、華邦電子などハイテク関連が総じて上昇している。TSMCは2.9%高。
台湾株は今月上旬に史上最高値を更新したことから、米ハイテク株下落をきっかけに調整売りに押され連日大幅下落した。また、米モルガンスタンレーがAI銘柄の利益確定売りをするよう勧め、TSMCなど半導体銘柄を買い推奨銘柄から除外したことも売りを後押しした。きのうの台湾株は一時3%超下げ、約1カ月ぶり安値を更新し取引を終えた。きのうの株価急落を受け台湾証券取引所は、株式市場で不合理な下落が見られた場合必要に応じて安定化措置を講じると述べ、投資家に冷静さを保つよう呼びかけた。
韓国市場でポータルサイト運営会社カカオが5.3%安、昨年11月以来の安値をつけている。同社創業者が株価操作の疑いで逮捕されたことが懸念されている。
上海株は続落、トランプ復活による米中貿易摩擦激化が警戒されている。トランプ氏は中国製品に対し60%の関税を課すとしている。
バイデン政権が来月1日から中国の電気自動車への税率を現在の25%から4倍の100%に引き上げる方針としており、大統領選を前に米中関係がさらに悪化する恐れがある。そのほか、EV用リチウムイオン電池と鉄鋼・アルミニウムに対する関税も25%に引き上げる方針だ。
中国人民銀行はきのう、事実上の政策金利であるローンプライムレート(LPR)の1年物、5年物とも予想外に引き下げたが、中国経済にとっては焼け石に水。長引く不動産不況や消費低迷には大規模な景気支援策が必要になる。
執筆者 : MINKABU PRESS
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